CBD製品を作ろうと思っても、まず何から始めてたらいいのか、実際にどのような流れで商品化が進んでいくのか、イメージしにくい人も多いでしょう。
今回インタビューを行ったのは、水溶性CBD原料をご購入いただいた、Brightの代表 関 正博さん。CBDビールの「Calms」を製造するまでに至った経緯や、どのようにご自身のブランドを広げられているかなどを伺いました。
Bright 代表取締役 関 正博さん 1983年、東京都生まれ。大学卒業後、大手ゲーム会社に就職。2021年秋にCBDブランド「Bright」を立ち上げる。2歳長男の育児に奮闘中。 |
大手ゲームメーカーを退職し、CBDビール事業一本に
ーーCBD業界に参入しようと思われたきっかけから教えてください。
関さん:今から2年前の2020年頃、友人と飲んでるときに、その友人が最近寝れないという話をしていて。僕も当時寝つきがよくなかったので、薬に代わるものを調べていたら、CBDと出会ったんです。薬は体に負担が掛かかったり、睡眠薬などの強い薬は依存してしまう可能性があるかもしれないと懸念していたので。
実際に寝る前にCBDを摂取してみたら、非常に良かったんです。これを自分たちで商品化できたらいいなと思い、CBD事業を始めました。
ちょうど前職を退職しようと思っていた時期だったこともあり、自分のライフプランの中で、始めるにはタイミングがよかったのもありますね。
ーー前職は大手ゲームメーカーと伺いしました。全然違う業界ですね…!今回は原料卸でしたが、OEMはどちらに頼まれたんですか?
関さん:そうですね、右も左もわからないところから始めました(笑)。OEM製造は、三鷹にあるOGA BREWINGさんに依頼しました。ビール業界で昔から有名なインポーターの、蝦夷麦酒の社員の方と知り合いで、色々提案してくれたり、調べてくれたんです。その一つがOGAでした。
OGA BREWINGさんのクラフトビールは、味ももちろん良かったですが、代表が「クラフトビールを世の中に広めたい」という思いを持っている方なんです。
僕もCBDを世の中に広めたいという気持ちがあるので、その思いに共感しました。一緒に作れば、クラフトビールもCBDも同時に広められるので、良いパートナーを見つけられて良かった、と感じましたね。
ーービールを作りたかったんですか?
関さん:経営面を考えた時に、クラフトビールは今非常に伸びている産業の一つなので選びました。
(引用)出典:クラフトビールとは KIRIN'S Facts|KIRINS Facts
関さん:ビールなら、コリアンダーやフルーツなど、多くのものと相性がいいと思うんですよ。あと、これはイメージですが、ビールを作っている方はチャレンジャーで革新的な方が多い印象です。
あとは思いの部分ですね。CBDは仕事中に摂ることも可能ですが、ビールって基本リラックスした場所で飲むじゃないですか。当然車も運転しないですし。自分が好きな時間・場所で、いろんな人にCBDビールを飲んでいただきたいという思いがありました。
1.65倍の生態吸収率が、水溶性CBDの魅力
今回、CBDビール Calmsを作るにあたって関さんが使用した原料は、水溶性CBD。原料を選ぶ上で大切にされていたのは、どのようなことだったのでしょうか。 |
ーー原料を選ぶ上で、大切にしていた基準などはありますか?
関さん:まず一つは品質ですね。通常の脂溶性CBDの場合は、ドリンクの中の原料が浮いてしまうので作るのがなかなか難しいですよね。そのため、水に溶けやすい水溶性のCBDを選びました。
それと、体感です。水溶性CBDは、生態吸収率が脂溶性CBDの1.65倍という研究結果が出てると思いますが、実際に飲んでみて非常に良い商品だと感じました。品質が高くておいしいものを作りたかったので、よかったです。
ーー他社で水溶性CBDを試されたことはありますか?
関さん:あります。もともと原料特有の苦味はあると思いますが、他社はより苦味を感じた気がしました。OFFさんの原料は、味の品質の高さを感じました。
通常は副原料を使う以上その味が出てしまうので、なるべく味に影響を及ぼさない、という意味では非常に良い商品だと感じています。
ーーCalmsは1本330mlに対し、30mgの水溶性CBDが配合されていると思いますが、(アルコール分は5.0%)。配合量は極力多くしたかったのでしょうか。
関さん:多ければ多いほどいい、というものでもないと思います。ですが、およそ16mg〜30mgぐらいが1日の適正量(※)と聞いたので、もちろん最大量は意識しました。
アルコールのように、体質や体重の重さでも効き目は変わってくると思いますが、30mgあれば多くの人に体感していただけるかなと考えました。
参考
地元のつながりで、大口受注に
原料は弊社でご購入いただきましたが、今回の商品は、OGA BREWINGさんで製造した関さん。製造の過程から販売後のマーケティングまで、難しかった点や、よかった点などを伺いました。 |
ーー今回のCBDビール製造で、悩まれた点、難しかった点、よかった点などを教えてください。
関さん:悩んだ点は原料の購入先、OEM先、販売先を見つける事です。まぁほとんど全てです。良かった点は良きパートナー達と出会えたことですね。
ーーターゲットは、どのような人をイメージされていたのでしょうか。
関さん:もともとは、30代後半から40代の女性をターゲットにしていました。けれど、実際に販売してみたら、男性にも非常に人気が高いんです。今は全年齢層に飲んでいただけたらと思っています。
ーー大口受注が入ったと伺ったのですが、ご自身のブランドをどのように広められているのでしょうか。
関さん:地元の清澄白河にいる先輩や知り合いから、色々ご紹介いただいています。今後は定期的に月に数千本ずつの注文を繰り返していかないと、CBDは世の中に広まっていかないですし、良いサイクルが生まれてこないと思います。そのため、単発ではなく定期的に注文を獲得していきたいです。
ーーオンラインより、オフラインに力を入れているんですか。
関さん:オンラインは便利ですが、逆に有象無象に商品があるので、お客さまが自社の製品にたどり着きにくい可能性もあります。そのため、まずはオフラインから始めています。
一一実際にご購入されてる方のお声は届いていますか。
関さん:本当によく言っていただけるのが、シンプルに「普通においしい」という言葉なんです。クラフトビールの多くは、ちょっと一般受けしないような、クセを出したがるんです。僕はそれを一切無くし、多くの方がおいしいと感じていただけるものを目指したんです。
逆に言うと、特徴がないようにも捉えられますが、僕は万人においしいと感じていただけるものを目指したので、僕にとってはすごくうれしい褒め言葉ですね。
ーードリンクだからこその難しさなどはありましたでしょうか。
関さん:クール便の料金がかかりますね。あと賞味期限が90日なので、なるべく早く売りさばかなければいけないことは、覚悟しておいた方がいいと思います(笑)。少々センシティブな製品だとは思いますね。
「あ〜、CBDね」と言ってもらえるよう、まずは認知を広めたい
ーー関さんが考える、業界の課題とはなんでしょうか。
関さん:そもそも大麻のイメージが国内ではよくないですよね。大麻の違法成分を抜いたものですよ、と説明してもそれだけでは不十分な感覚はあります。CBDとは、こういうものなんです、と説明しないといけない状態から、CBDと聞いたら「あ〜、CBDね」と言ってもらえる状態にするまでは、まだまだ時間がかかる印象です。
僕の周りは理解のある人が多いと言いますか、新しいもの好きな人が多いので、拒否反応をされたことは正直ないです。面白いね、と言ってくれる方が多いので助かっています。大麻由来だから、絶対CBDなんてとらないよ、という人の方が今は少ないのではないでしょうか。
ただ、違法成分でビジネスをするのは、もちろんやめた方がいいと思います。最近ではHHCが規制されましたが、THCに近い成分を生み出すと業界全体が睨まれてしまいます。業界全体が、もう少し成熟して健全化していかなければ、とは思っています。
ーー御社の商品の今後の課題についてお伺いできますか。
関さん:CBDビールとして、これがまだまだ完成形ではないと思っています。もっともっとおいしいと言っていただける製品を作っていきたい。味もまだ1種類なので、2種類、3種類と増やしていきたいですね。
先ほども言ったように、まずは皆さんにおいしいと思っていただけるビールを目指し、最大分母をとっていきたいと思っています。
ーーどういう人にcalmsを飲んでもらいたいでしょうか。
関さん:もちろん多くの方に飲んでいただきたいですが、誰にというよりはタイミングですね。リラックスする時間とか場所とか、自分にとって「いい時間」と思えるタイミングで飲んでいただきたい。
安らげる一人の時間でもいいし、うまく仕事がいった時のお祝いでもいい。これから夏なのでBBQで飲んでもいいし、ベランダで一人で飲むのもいいですね。いろんなシーンで、自分が一番リラックスできる時に飲んでいただけるのが一番うれしいです。
ーー関さんは、どういうタイミングで飲みたいですか。
関さん:仕事が終わった時ですかね。妻と一緒でも飲みたいなと思います。
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