【CBD事業者必見】製造工程で、THCってどうやって取り除かれているの?
CBD商品を製造したいと思っても、カンナビノイド原料から、違法成分であるTHCが検出されないのか、不安ですよね。日本の卸売業者から原料を購入するか、OEM製造を日本の企業に依頼する場合、通常は、実際にTHCがどのように除去されるか、工程を把握できる機会はありません。この記事では、実際にどのようにTHCが取り除かれているのかについて、海外の工場と原料の製造について普段やりとりを行っている、OFF株式会社の松浦が解説します。 お問い合わせ CBD原料抽出|乾燥大麻から余分なものを取り除いていく THCの除去がどの工程で行われるのかを把握するために、まずはCBD原料の、全体の製造工程から説明していきます。 CBD原料の抽出方法は主に3つあり、抽出時に使用する溶媒によって分けられております。 超臨界Co2抽出 エタノール抽出 ハイドロカーボン抽出 今回は、弊社で取り扱っている原料の抽出方法である、超臨界Co2抽出を例に解説していきます。その他の抽出方法詳細については、下記記事をご覧下さい。 CBD原料(アイソレート・ブロードスペクトラム・フルスペクトラム・ディスティレート)の製造方法 超臨界Co2抽出の場合は基本的(抽出会社毎に「抽出レシピ」を持っており、プロセスが前後したりスキップされたりするケースもあります)には以下の流れで、ヘンプバイオマスからCBD原料に加工していきます。 ※Hemp Biomass(ヘンプバイオマス):乾燥大麻のこと。ヘンプバイオマスを抽出機器にかける前には、乾燥させる必要がある。 収穫したヘンプバイオマスをCo2抽出機にかけるまでには、まずバイオマスを乾燥させ抽出機に入りやすいように粉々にしていきます。乾燥の目安としては、湿気を約10~12%程度にする必要があります(使用する機械や抽出したいものにより前後します)。 乾燥・粉砕したヘンプバイオマスを抽出機にかけると、まず最初にクルードオイル(液体状の抽出物)が抽出されます。このクルードオイルにはCBD以外にも他のマイナーカンナビノイドやテルペン、その他の天然成分・ワックス、そしてもちろんTHCも含まれております。 それ以降の工程(WinterizationやDistillation)は、それらのCBD以外の成分を取り除き精製し、よりCBD純度の高い原料を作っていく工程となります。 Distillationが終わった段階で、とれる抽出物が 「CBD Distillate」です。CBD Distillateの中に含まれているCBDは、Distillationの工程を繰り返すことにより調整できます。この時点で、まだ約4%のTHCが含有されています(使用するヘンプバイオマス原料により前後します)。このCBD DistillateをCBD Broad Spectrum(THC Free Distillate )にする際に、THC除去を行います。 ※CBDアイソレートを作る場合には、上記図「精製」はスキップし、アイソレーションの過程で、へプタン・ヘキソン・ペンタンなどの溶媒と濾過しTHCを取り除いていきます。...