CBDとは、大麻草から抽出される健康・治療作用が期待できる成分の一つです。大麻草と聞くと、危険な成分なのではないかと思う人もいますが、CBDはWHOも認めるほど安全性が高いことが証明されています。
CBDが安全な成分であることが世の中に知られていく一方で、「CBD自体がいくら安全でもアルコールと一緒に摂取すると危険なのでは」という噂も最近ちらほら聞こえてきます。
今回は、CBDとお酒の併用は本当に危険なのかや、CBDのアルコールへの効果などを薬学的な観点から検証していきます。
1. CBDとお酒(アルコール)の併用は危険?
CBDとアルコールは併用しても身体にとって問題ないのでしょうか。今まで行われたCBDとアルコールの研究結果を基に、CBDとアルコールの併用が人体に悪影響をもたらすのかや、CBDとアルコールの相互作用について詳しく見ていきましょう。
1-1. 人体に対する悪影響は確認されていない
CBDとアルコールの併用で人体に対する悪影響は確認されていません。
1979年の研究では、10名にCBDが入っていないカプセルとアルコール、CBDカプセルとアルコールを摂取させる試験が行われました。
その結果、アルコールを摂取すると運動能力や精神運動能力の低下などを引き起こしましたが、アルコールと一緒にCBDを摂取してもしなくても、薬理学的効果にほとんど違いがなかったことが報告されました。
この結果からは、CBDをアルコールと併用することでの人体に対する悪影響はないといえます。
ただし、CBDとアルコールに関する研究はまだ十分に行われていないのも事実です。CBDとアルコールの併用が問題ないからといって過剰摂取はしないように注意してください。
参考資料:Interaction of cannabidiol and alcohol in humans
1-2. むしろ相乗効果が期待できる
CBDとアルコールは相乗効果が期待できます。
アルコールは摂取するとリラックス感や眠気を増強させますが、CBDにもリラックス効果や睡眠改善効果が期待できることが知られています。
2011年の研究では、CBDに不安を軽減する効果があることが示唆されました。2019年の研究では、CBDを摂取した66.7%の人の睡眠の質が改善されたことが報告されました。
アルコールとCBDが同じような効果を持つため、併用するとお互いの作用が増強することが考えられます。そのため、CBDを摂取することでアルコール量を減らすことにつながるかもしれません。
世の中には、アルコールとCBDを配合したCBDビールなどの商品も販売されています。興味がある人は調べてみて下さい。
Cannabidiol in Anxiety and Sleep: A Large Case Series
2. CBDのお酒(アルコール)に対する効果
もちろんアルコールには弱い人も強い人もいるため、CBDとアルコールの併用がすべての人においてメリットをもたらすとは言い切れません。しかし、CBDとアルコールを適切な量で併用することで、アルコールがもたらす悪影響をCBDが改善することも期待できます。
CBDのアルコールに対する7つの効果について見ていきましょう。
2-1. 二日酔いの予防
CBDは、アルコールによる二日酔いの予防効果が期待できます。
二日酔いの症状の原因の一つは、体内で炎症が起こることによって引き起こされているといわれています。2010年の研究では、アルコールの摂取量が増えるほど体内の炎症マーカーであるCRPのレベルが上がることが示唆されています。
CBDは、体内の炎症を抑える働きが期待できるといわれています。2019年の研究では、CBDに抗酸化作用や抗炎症作用が期待できることが報告されました。
これらの研究からCBDを飲酒前などに摂取することによって、アルコールで起こる体内の炎症を抑え、結果的に二日酔いの予防が期待できるといえます。
Antioxidative and Anti-Inflammatory Properties of Cannabidiol
2-2. 吐き気や嘔吐の抑制
CBDは、飲酒後に起こる嘔吐を抑制する効果が期待できます。
アルコールを摂取すると、毒性のあるアセトアルデヒドの値が高くなります。アルコールを過剰摂取してしまうと、アセトアルデヒドを肝臓が処理しきれなくなり、過剰なアルコールを身体が排除しようとして吐き気や嘔吐が起こるのです。
2014年の研究では、CBDは5-HT1A受容体の間接的な作動作用によって、吐き気と嘔吐を軽減することが示唆されました。
つまり、CBDはアルコールによる不快な吐き気や嘔吐を緩和する効果が期待できるということになります。ただし、過剰な飲酒は身体にとって毒です。CBDに頼らず適度な飲酒量を常に心がけましょう。
参考資料:Effect of Phytocannabinoids on Nausea and Vomiting
2-3. 頭痛の緩和
CBDは、アルコールが原因で起こる頭痛を緩和する可能性があります。
アルコールによる頭痛も体内で発生したアセトアルデヒドが原因で起こるといわれています。
2023年の研究では、CBDは薬物乱用による頭痛の軽減を引き起こすリスクを軽減し、慢性の片頭痛様症状を予防することを示唆しています。また、CBDは片頭痛発作や自発痛、不安などの頭痛関連症状の治療に適している可能性があることも報告されました。
この研究結果から、CBDはアルコールによって引き起こされる頭痛を緩和することが期待できます。
参考資料:Preclinical effects of cannabidiol in an experimental model of migraine
2-4. 脳細胞のダメージ緩和
CBDはアルコールが原因で引き起こされた脳細胞などのダメージを緩和する効果が期待できます。
2019年の研究では、CBDがアルコール関連の脳損傷を軽減し、CBDの抗酸化作用と免疫調節作用によって脳神経細胞の損失を防ぐことが報告されました。この研究では、CBDが脳障害の一種であるアルコール使用障害(AUD)を改善できる可能性があることも示唆しています。
アルコール関連の脳障害は、長期間大量のアルコールを日常的に摂取することによって起こるといわれています。脳損傷を防ぐには、アルコールを適度に摂取することが一番大切ですが、同時にCBDによる予防も行っておくとより安心かもしれません。
2-5. 肝臓のダメージ緩和
CBDは、アルコールによる肝臓のダメージを緩和できる作用があるといわれています。
アルコールを過剰に摂取し続けると、肝臓で多くの中性脂肪が合成されるようになります。中性脂肪が肝臓に蓄積し続けると脂肪肝になり、さらに悪化すると肝硬変やアルコール性肝炎になる場合も考えられます。
2014年の研究によると、CBDはアルコールの過剰摂取による中性脂肪の蓄積から肝臓を保護する効果が期待できることが報告されました。CBDの肝臓保護のメカニズムは、酸化ストレスの抑制やオートファジーの増加によるものだということも発表しています。
アルコールによる脂肪肝などが心配な人は、CBDを試してみる価値はあるかもしれません。
2-6. アルコール依存症の緩和
CBDは、アルコール依存症の症状を緩和する効果があるといわれています。
アルコール依存症は、重度のアルコール使用障害(AUD)です。AUDは、社会的・健康的に悪影響があるにもかかわらず、アルコールの摂取をコントロールすることができない症状のことをいいます。
2019年の研究では、CBDがAUDの動物のアルコール摂取量、アルコールへの欲求、不安、衝動性などを軽減させ、全体的な飲酒量を低下させると結論付けました。
この研究は動物での研究ですが、アルコール依存症で苦しんでいる人は、CBDを試してみる価値があるかもしれません。
2-7. 睡眠の質の改善
CBDはアルコールによって悪くなった睡眠の質を改善する効果が期待できます。
高用量のアルコールは、REM睡眠を減少させるため寝つきは良くなるのですが、睡眠の持続を難しくさせる傾向があります。
2021年の研究では、高用量のCBDがREM睡眠を増加させ、睡眠の割合を増やしたことが報告されました。また、CBDは不安に関連したREM睡眠の抑制にはプラスの効果があり、ノンレム睡眠には効果がないことも合わせて報告しています。
この結果から、CBDはアルコールで抑制されたREM睡眠を増加させ、睡眠の持続を助ける効果があると考えられます。
参考資料:Effects of Cannabinoids on Sleep and their Therapeutic Potential for Sleep Disorders
3. CBDとアルコールを併用する際の注意点
ここまでCBDとアルコールを併用するメリットを主に紹介してきました。しかし、CBDとアルコールを併用する際には注意点もあります。2つの注意点を紹介するので、CBDとアルコールを一緒に摂取する前に一読してください。
3-1. CBDとアルコールの過剰摂取に注意
まずは、CBDとアルコールの過剰摂取に注意しましょう。
アルコールの過剰摂取は、二日酔いや健康を害する原因となります。また、急性アルコール中毒など命に関わる状態を引き起こす可能性もあるため、絶対に過剰摂取しないようにしましょう。
また、CBDとアルコールとの相乗効果で、眠気や酩酊などの効果が増強する可能性があるため、いつもより摂取量を減らしたほうがよいこともあります。
一方CBDは、安全性の高い成分です。しかしCBDも過剰摂取すると報告されている副作用(口喝、下痢、めまい、食欲の変化など)が起こりやすくなることも忘れてはいけません。
CBDは自分に合った適切な量で摂取することが重要です。適切な量が分からない場合は、低用量から始めて効果を感じられるようになるまで少しずつ量を増やしてみてください。効果を体感し始めた量が、自分に合った適切な量です。
3-2. CBDが反映されるまでの時間や効果の持続時間を考慮
CBDは摂取方法で効果の発現時間や持続時間が違います。そのため、アルコールによるデメリットを改善する目的でCBDを摂取する場合は、CBDの効果が反映されるまでの時間と持続時間も考慮する必要があります。
アルコールが引き起こす症状が時間によって異なるからです。
CBDの効果の発現時間は、
・経口摂取:30分~2時間
・舌下摂取:1分~1時間
・吸入摂取:数秒~10分
程度とされており、
効果の持続時間は、
・経口摂取:4~6時間
・舌下摂取:4~8時間
・吸入摂取:30分~1時間
程度といわれています。
これらの概念は、バイオアベイラビリティと言われますが、詳細に関しては、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbdfalseshe-qu-fang-fa-mei-falseshe-qu-xiao-lu-matome-baioabeirabiritei
二日酔いの予防としてCBDを摂取したい場合は、CBDの発現時間や持続時間の長い経口摂取や舌下摂取がよいでしょうし、頭痛や吐き気をすぐに緩和したい場合は、CBDの発現時間の短い吸入摂取がおすすめです。
4. まとめ
今回は、CBDとアルコールの併用について詳しく見てきました。ネット上には、CBDとアルコールの併用は危険だという声もあります。しかし、適切な量を守ればCBDにはアルコールが引き起こすデメリットを緩和する効果も期待できることなどが分かったのではないでしょうか。
CBDとアルコールは相乗効果もあるため、アルコールの量を減らすなどの調節も必要になりますが、CBDを正しく利用することでアルコールと上手に付き合うことにつながるかもしれませんよ。
5. tokyo mooon CBD商品のご紹介
tokyo mooonでは、大麻が一般的な植物と同等に扱われる「大麻のノーマライゼーション」を目指し、各種CBD商品を展開しています。
・CBDべイプ
・CBDオイル
・CBDウォーター
・CBDグミ
などの取り扱いがあります。
カンナビノイドの原料屋さんとして、原料へのこだわりは勿論、海外の研究事例などを参考に開発した商品などを取り揃えております。
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6. tokyo mooonのCBD原料の特徴
tokyo mooonでは、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下4つの特徴があります。
①製造実績
②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上
③QAパケットの公開
④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供
①製造実績
tokyo mooonでは、ベイプ、ドリンク、エディブル、化粧品全ての製品で大手企業・工場様の導入実績があり、大ロットの発注にも対応可能です。原料の提供だけでなく、最終製品の製造までのサポート体制が整っております。
②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上
tokyo mooonは23年7月にアメリカに拠点を設立し、大麻の栽培からカンナビノイド原料の抽出までのプロセスのトレーサビリティ(透明性)を高め、原料の品質を担保しております。
③QA PACKETの公開
またHP上で、各原料ごとにQA PACKET(品質保証書)を公開し、原料の品質情報を提供しております。消費期限などの原料を使用頂く上で、必要な情報が含まれていますので、ご活用頂ければ幸いです。QA PACKETについては、こちらよりご覧ください。
④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供
tokyo mooonは、創業以来、定期的にセミナーを開催しております。ユーロフィンQkenといった食品分析最大手の会社様との開催実績もあり、今後も業界をリードする方々とコラボして参ります。また、ホワイトペーパーも公開しており、専門情報も提供しております。
7. OFFの原料は、健康志向の人におすすめなオーガニック仕様
OFF株式会社は、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下三つの特徴があります。
①合法性と安全性
②製造工程における各種認証
③信用・実績のあるサプライヤー
①合法性と安全性
・厚生労働省や食品検疫所の正規の手続きを経て輸入済み
・ベイプやコスメに加え、食品としての使用(ティンクチャーやグミ等)も可能
・テスト結果(CoA)等も含め、透明性を持った情報提供
・「ISO17025」(権威ある第三者認定機関が認定する規格)を取得している3rd Party Labを厳選し検査
②製造工程における各種認証
・USDAオーガニック(無農薬栽培を示すアメリカ農務省による認証)
・NON GMO(遺伝子組み替えを行った作物を不使用)
・GMP(医薬品の製造と品質管理に関する基準を示すFDAによる認証)
・GRAS(一般に安全とみなされる食品に関するFDAの認証)
③信用・実績のあるサプライヤー
・米国のオレゴン州・コロラド州に拠点を置くサプライヤーから原料を輸入
・FDAから委託を受けた大学との共同研究実績や、米国でも非常に有名な大手ブランドとの取引実績あり
CBD製品のOEM製造や原料に興味がある方は、お気軽にご相談ください。
弊社では、CBD(アイソレート、ディスティレート、ブロードスペクトラム、水溶性)、CBG、CBNをはじめとするカンナビノイド原料・テルペンの卸売りやこれらのカンナビノイドを用いた食品や化粧品ブランド開発のOEMサポートを行っております、ぜひお気軽にお問い合わせください!