CBDはリラックスや不眠等への効果が期待されている成分で、安全性が高いことがWHOや臨床試験によって証明されています。
その一方で「CBDが安全でもアルコールと一緒に摂取するとどうなるのか」という疑問の声も聞こえてきます。
今回は、CBDとお酒の併用時の安全性や効果などを薬学的な観点から考察していきます。
1. 血中アルコール濃度への影響
CBDは血中アルコール濃度を低下させる可能性があることが示唆されています。アルコールと一緒に高用量のCBD (200 mg) を摂取した参加者は、プラセボと比較して血中アルコール濃度が大幅に低下しました。
ただし、この研究では通常のCBD 摂取量よりもはるかに高い用量が使用されており、最近の研究では矛盾する結果が示されています。
CBDはリラックス効果を増幅するなど、相互作用の可能性がありますが、体内でのアルコール吸収を直接遅らせることを示唆する強力な証拠はなく、さらなる研究が必要です。
出典:Preclinical effects of cannabidiol in an experimental model of migraine
2. 二日酔いの予防・緩和
二日酔いの際に起きる吐き気や嘔吐を抑制します。アルコールを摂取すると、毒性のあるアセトアルデヒドへと分解されますが、それを肝臓が処理しきれなくなり、吐き気や嘔吐が起こります。2014年の研究では、CBDは5-HT1A受容体の間接的な作動作用によって吐き気と嘔吐を軽減することが示唆されました。
出典:Effect of Phytocannabinoids on Nausea and Vomiting
また、頭痛を緩和する可能性があります。 2023年の研究では、CBDは薬物乱用による頭痛の軽減を引き起こすリスクを軽減し、慢性の片頭痛様症状を予防することを示唆しています。また、CBDは片頭痛発作や自発痛、不安などの頭痛関連症状の治療に適している可能性があることも報告されました。
出典:Interaction of cannabidiol and alcohol in humans
3. 中性脂肪の蓄積を減らす
アルコールを過剰摂取し続けると、肝臓で多くの中性脂肪が合成され、それが蓄積し続けると脂肪肝になります。さらに悪化すると肝硬変やアルコール性肝炎になるリスクがあります。 CBDはアルコールの過剰摂取による中性脂肪の蓄積から肝臓を保護する効果が報告されました。CBDの肝臓保護のメカニズムは、酸化ストレスの抑制やオートファジーの増加によるものと発表されています。
4. アルコール依存症の緩和
アルコール依存症は社会的・健康的に悪影響があるにもかかわらず、アルコールの摂取量をコントロールすることができない症状のことをいいます。 CBDがアルコールへの欲求、不安、衝動性などを軽減させ、全体的な飲酒量を低下させるという動物実験があります。また、アルコール関連の脳損傷を軽減し、CBDの抗酸化作用と免疫調節作用によって脳神経細胞の損失を防ぐことが報告されています。
5. CBDを含むアルコール飲料の例
渋谷を中心に宇田川カフェ等の飲食店を展開するLD&KはCBDを配合したメンタルエナジービールを販売しています。
また、CBDベイプなどの嗜好品を販売する+WEEDは4種類のフレーバーを楽しめるCBD配合のショットを販売しています。
ウォッカ等のアルコール飲料ブランドを展開するADIATEはCEBEDEというCBDを含むフルーツリキュールを販売しています。
アルコール飲料と混ぜることでアルコールに加えて、CBDのリラックス感を同時に楽しむことや悪酔い、二日酔いの防止などが訴求されています。
6. CBD・CBN原料のご紹介

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