カンナビスやヘンプにはCBDやTHCというカンナビノイドという化合物・成分が含まれています。
カンナビノイドといえば、CBDとTHCが注目されていますが、CBDやTHC以外にも100種類以上のカンナビノイドが含まれていることをご存知ですか?
今回ご紹介するCBNもこれらのカンナビノイドの一つです。
CBDやTHCと同様に、CBNにも重要な医学的効果があります。そして、その効果からグローバルではCBNに大きな注目が集まってきています。
CBNがどのように私たちの役に立つのかを理解するために、一緒にCBNの理解を深めていきましょう!
弊社では、CBD事業者様向けにCBN原料の卸売もしております。ご興味ある方はこちらをご覧ください。
1. CBN(カンナビノール)とは何か?

CBN(カンナビノール)は、THCが酸素や光にさらされることで生成するカンナビノイドです。
また、カンナビス自体にもCBNは含まれますが、含有率の低さからマイナーカンナビノイド(レアカンナビノイド)とも言われます。
CBNは劣化版THCとも言われるように、カンナビス内のCBNの含有量は時間経過とともに高まります。
ここで特筆すべきは、THCが化学変化して生成されるCBNですが、THCのような精神活性化作用をほとんど持たないということです。CBDに比べると精神活性作用がある(THCの約1/10)と言われますが、国内で合法的に食品や化粧品への添加が可能です。
CBNには医学的に期待できる多くの可能性が秘められています。
次にCBNの効果・効能を見ていきましょう!
2. CBNの作用機序と効果・効能

CBNに関する研究は昔からありましたが、CBDやTHCほど注目されていませんでした。
しかし、1990年代にエンドカンナビノイドシステムが発見され、医療用および娯楽用カンナビスが次々と合法化され、世間に受け入れられるようになったことで、近年CBNについて重要な発見が多く生まれています。
CBNの作用機序は、エンドカンナビノイドシステム(ECS)により説明できます。
CBNは体内に存在する主にCB2受容体に、また、CB1受容体にも直接作用すると言われています。
ECSに関して、詳しく知りたいという方は、以下をご覧ください。
鎮静作用
CBNには強力な鎮静作用があるといわれています
Steep Hill Labsの研究によると、CBNのわずか5mgは、ジアゼパム(別名バリウム)の10mgと同じくらい強力であることが示されています。
【出典】https://www.leafly.com/news/health/is-cbn-cannabinoid-sedating
インディカ種はCBN含有量が高い傾向にあり、このCBNによりインディカ種に有名な鎮静効果であるカウチロック効果(大麻の使用により動けなくなる状態)を説明することができるのです。
しかし近年の研究では、THCとCBNの相乗効果により高いレベルの鎮静作用を引き起こしているという見解もあり、CBNだけの鎮静効果ではないのではないかという見方も出てきています。
しかしそれらのカンナビノイドの組み合わせにより、不眠症患者に5〜6時間の睡眠を与える鎮静作用が証明されており、カンナビノイド全体の鎮静効果は疑う余地がありません。
【出典】https://www.oasiscannabis.com/blog/what-is-cbn-and-what-does-it-do/
まだCBNのみの鎮静効果は可能性の域を越えていないため、CBNにおける世界の研究結果を楽しみにしておきましょう。
神経保護作用
CBNには神経保護作用があることも証明されています。
マウスを対象にした研究ですが、CBNの投与によりALS(筋萎縮性側索硬化症という神経の障害)の発症を遅らせることができたという研究があります。この研究では、CDNの投与により副作用なく、マウスの症状の進行を2週間以上遅らせることが分かったのです。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16183560/
この結果からCBNがALSなどの神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、など)と戦う1つの武器であることを示しているのではないでしょうか?
骨の成長促進効果
CBNは骨組織の成長を促す可能性があります。
これは、血液細胞に変化することが知られている間葉系細胞を、骨や他の種類の組織と同様に間接的に刺激することによって引き起こされます。
CBNは、骨折や骨折を治すための将来の治療法として有望なのでしょうか?
さらなる臨床研究が必要ですが、可能性は間違いなくあります。
抗菌作用
CBNには強い抗菌作用があることも挙げられます
ある研究では、CBNをはじめとするカンナビノイドがMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)と呼ばれる抗生物質が効きにくい菌に対して強力な活性を示したこと発表しています。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18681481/
薬物耐性を持つ菌にも効果があるということは、通常の抗生物質では治癒できない細胞感染を防ぐことにも使用できる可能性を秘めているのではないでしょうか?
乾癬(かんせん)に対しての効能
乾癬(かんせん)とは皮膚が赤くなり発疹を起こす病気のことです。
ある研究では、CBNを局所的に塗布することで乾癬の治療に役立ったという結果が出ています。
この理由としては、CBNが皮膚細胞の過剰増殖を遅らせるという効果があるからだと考えられています。
【出典】https://www.royalqueenseeds.com/blog-cannabinol-cbn-what-is-it-and-what-are-its-effects-n474
この結果からCBNが乾癬(かんせん)患者にとっては希望の星となっていくに違いありません。
さらには、マウスの研究ですが、CBNが関節炎などに対する抗炎症作用が認められることも挙げられています。
【出典】https://faseb.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1096/fj.201600646r
3. CBNの未来
CBNはCBDやTHCのように現状大きな注目を集めているわけではありませんが、カンナビノイドの将来は有望視されています。
10年前はほどんどの人がCBDのことすら知りませんでした。
CBD同様、CBNがその効果を存分に発揮してくれるときがやってくるかもしれません。
そして将来的には、CBNオイル、カプセルなどが販売されるようになるかもしれませんが、今のところ、CBNを多く含んだ商品を購入する手立てはほとんどありません。
ヘンプベイビーのようにCBN商品を販売している会社はありますが、カンナビス市場全体ではCBDのようにプッシュされているわけではありません。
ベネフィットの章でも説明しましたが、CBNは鎮静作用があるので睡眠を目的としたCBD製品にはよく合うのではないかと想像できます。そしてこのような鎮静効果は、不安やパニック発作を経験している人にも期待できるかもしれません。
4. CBNとCBDの違い
最近、原料について「CBDとCBNはどのように使い分ければ良いのか?」などの質問を頂きます。
結論としては、期待する効果・効能によって原料を使い分けるべきかと思います!
CBNは上述の通り、鎮静や安眠、鎮痛、乾癬や皮膚炎など、皮膚を刺激する疾患の治療などに効果が見込まれます。
他方CBDは一般的に、ストレス&不安の解消、リラックス効果があると言われております。
上記の点を理解したうえで、原料を選定し商品開発をすることで、理想のプロダクトに近づくかもしれません!
5. CBN(カンナビノール)の卸売について

弊社では、CBD(アイソレート、ディスティレート、ブロードスペクトラム、水溶性)、CBGをはじめとするカンナビノイド原料・テルペンの卸売りやこれらのカンナビノイドを用いた食品や化粧品ブランド開発のOEMサポートを行っております、ぜひお気軽にお問い合わせください!