健康やウェルネス分野で注目を集めているCBD(カンナビジオール)ですが、2024年12月の法改正もあり、かつては中小ベンチャーや海外ブランドが中心だったCBD市場に上場企業など、大企業の参入が進み、市場に変化が生まれています。
本記事では、2025年時点において実際にCBD関連事業を展開している大企業(一定の規模や歴史のある企業)を紹介します。
弊社では事業者様向けにCBD、CBG、CBN、水溶性CBD、水溶性CBNの卸売を行っております。ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。
1. CBD製品を販売する大手メーカー
▼チェリオ
飲料メーカーの株式会社チェリオジャパンは、2021年11月に一缶(250ml)当たり CBDを20mg配合した微炭酸飲料「CBDX」を発売しました。(参考URL)
▼資生堂
化粧品メーカーの資生堂は2022年5月にフランス市場向けにCBD配合のスキンケアブランド「Ulé(ユレ)」を発売開始しました。敏感肌向けに開発された保湿クリームなどを展開しています。(参考URL)
▼ユーグレナ
東証プライムに上場しているバイオ企業のユーグレナは、2023年10月にCBDを1粒あたり25mg配合したソフトカプセル「ユーグレナ・マイヘルス ディフェンシア CBD」を発売しました。(参考URL)
▼大正製薬
医薬品大手の大正製薬株式会社は2024年9月に、1粒あたりCBD2mgを配合したソフトカプセル「CBD taisho」を発売しました。(参考URL)
2. CBD製品を販売する大手小売店・卸
▼ドン・キホーテ
ディスカウントストアであるドン・キホーテを全国に展開する株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、CBDオイルやベイプ、ドリンクなどを数千円台で販売しており、若年層や初心者層のCBD利用拡大に繋がっています。
▼GSIクレオス
東証プライムに上場している繊維と工業製品を軸とする専門商社、株式会社GSIクレオスはCBD製品を取り扱うスイスの企業に出資し、事業を展開しています。(参考URL)
▼Green Trade Japan
DMMドットコムのグループ企業であるGreenTradeJapanは、CBD製品の販売事業を展開しています。(参考URL)
▼大木ヘルスケアホールディングス
スタンダード市場に上場している大木ヘルスケアホールディングスは、健康食品や医薬品の製造やドラッグストアへの卸販売を行っており、CBD製品を取り扱うベンチャー企業に出資をしています。(参考URL)
3. CBD関連事業を実施しているその他団体
▼ジャズファーマシューティカルズジャパン
イギリスの製薬会社であるGW Pharmaceuticalsの日本法人であるジャズファーマシューティカルズジャパン㈱は大麻由来の医薬品「Epidiolex(エピディオレックス)」の日本での流通を目指し、臨床試験に取り組んでいます。医療機関である聖マリアンナ医科大などと協力し、第3相試験まで進んでいます。(参考URL)
▼SUNATEC(一般財団法人 食品分析開発センター)
三重県にあるSUNATECは厚生労働省が認定するCBD・THC等のカンナビノイド分析機関の一つです。これまでは海外の分析機関に依頼をするのが一般的でしたが、徐々に国内でも体制が整いつつあります。 (参考URL)
4. CBD市場への影響
CBD市場は黎明期を経て、現在では大手企業、研究機関、分析機関の参入が進み、成熟市場へと移行しつつあります。
新制度の施行で混乱や市場撤退もありましたが、これまで市場形成に役割を果たしてきたベンチャーと新規参入の大手企業が連携し、再び市場が拡大していくと予想しています。
大手企業の参入が今後増えると、以下の理由で更なる市場の拡大が予想されます。
①大規模なプロモーション、大手流通での販売等でCBD製品に対する消費者の認知度が向上する
②安全性や機能性に関する研究によって高精度な品質基準が整備され、CBDを含む商品を取り扱いやすくなる
③民間企業で構成する業界団体を中心に影響力が増し、厚労省との制度設計に関する協議が円滑に進みやすくなる
まだ法制度や輸入・製造・販売等の業務プロセスが不安定なCBD市場に、大手企業が関与し、好影響をもたらすことで、より安全で信頼性の高い成分としてCBDがより多くの人々に受け入れられていくことが期待されます。
CBNやCBGなどのレアカンナビノイドについては大手企業が取り扱う動きは殆ど無いため、今後も中小企業のみで市場が形成されると予想しています。
今後の市場動向に引き続き注目していきたいと思います。