こころの病気の一つとして問題視されている統合失調症。厚生労働省によると、日本での患者数は約80万人、世界でも100人に一人弱がかかっていると考えられており、決して珍しい病気ではありません。
世界保健機関のWHOは、CBDが治療効果を有する可能性のある疾患として統合失調症を挙げています。海外の大学や医療機関でも研究は進んでおり、統合失調症の「陰性症状」と「認知機能障害」に有効性を示す研究結果も。
そこでこの記事では、なぜCBDが統合失調症に有効だと考えられているのか、研究結果の内容や摂取時の注意点についてご紹介していきます。
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1. 統合失調症とは|原因は未だに不明
統合失調症の原因は、2021年現在でもいまだに解明されていません。遺伝が影響することもあると言われていたり、日々のストレスや神経伝達物質のバランスがくずれたことによって起こる後天的なものもあると考えられています。
症状は以下の三種類があります。
症状の種類 | 具体的な症状 |
陽性症状 | 妄想、幻覚、思考障害など 健康なときには患っていなかったものが現れる |
陰性症状 | 感情の平板化(感情鈍麻)、思考の貧困、意欲の欠如、自閉(社会的引きこもり) 健康なときにあったものが失われる |
認知機能障害 | 記憶力の低下、注意・集中力の低下、判断力の低下 |
大塚製薬によると、統合失調症の代表的な治療は抗精神病薬による薬物療法と精神科でのリハビリテーションだと述べています。しかし、抗精神病薬を使用すると、人によっては体が硬くなったように感じたり、手足がふるえたり、落ち着きがなくなるなどの副作用を感じることもあるようです。
このように、薬物療法ですでに副作用を感じている人や、抗精神病薬そのものに抵抗がある場合は、別の治療法がないか模索している人も少なくないでしょう。
CBDは、残念ながら現段階では統合失調症の治療薬として正式には使われていません。しかし、冒頭でも述べたように、世界保健機関のWHOは、CBDが治療効果を有する可能性のある疾患の一つに、統合失調症を挙げています。実際に、世界では現在9か国が、てんかん、統合失調症などの治療領域に、医療あるいは科学研究で合法的に使用しているという事実もあるのです。
参考文献
2. CBDは「陰性症状」と「認知機能障害」に有効な可能性アリ
そもそもCBDは、パーキンソン病や抑うつなどの精神疾患に治療効果を有する可能性があると言われているため、統合失調症にも有効である可能性は十分にあります。
すでに海外では、「陰性症状」と「認知機能障害」に有効な可能性を示す研究結果があるので、順番に紹介していきます。
①陰性症状|抗精神病薬と同じくCBDも有効性を示す
ドイツのCologned大学では、CBDの実薬と欧州ではメジャーな抗精神病薬として使われているアミサルプリドという薬を39名の統合失調症患者にランダムに投与し、効果を比較した研究が行なわれました。
患者には一ヶ月間入院してもらい、CBDとアミサルプリドの両方とも一日あたり800mgを投与し続けました。すると、抗精神病薬であるアミサルプリドを投与された患者達と同じくらい、CBDを投与された患者達も症状が改善されたことがわかったのです。
特に、左下Cの陰性症状の変化を表すグラフでは、アミサルプリドよりもCBDの効果が上回っていることがわかります。
世界保健機関のWHOは、CBD摂取による副作用の兆候はほとんどないことを示しています。統合失調症の正式な治療薬としてCBDが使用されるようになれば、副作用が懸念される抗精神病薬の代替えとしても活躍してくれるでしょう。
②認知機能障害|CBDは記憶処理に関連する脳血流を増加させる
CBDは、統合失調症の症状の一つである認知機能障害にも有効である可能性を示す研究結果もあります。
統合失調症患者にCBDを投与し、パターン認識、注意、作業記憶、言語的および視覚的な記憶と学習、処理速度、および言語的実行機能を調査したところ、CBDは持続的な注意力と視覚運動協応を向上させ、神経認知機能を改善できる可能性があることがわかったのです。
また、イギリスの研究チームによると、CBDは記憶処理に関与する重要なCBF(脳血流)を増加させる作用もあるようです。これは、統合失調症の認知機能障害だけでなく、アルツハイマー病や心的外傷後ストレス障害など、記憶処理の変化に関連する疾患に有効性があることを示しています。
3. 統合失調症の人がCBDを試す時の注意点
これらの前向きな研究結果から、CBDを試してみたいと思った人も多いでしょう。しかし、統合失調症でもしすでに別の薬を服用している場合、CBDの併用は医師に相談することをおすすめします。
UCLA大麻研究イニシアチブ(世界で最初の1つ)の創設者であるジェフ・チェン博士は、CBDは以下の抗精神病薬と相互作用する可能性があり、薬が分解する速度を遅らせたり、危険な副作用を起こす可能性があると述べています。
- ルラシドン(ラツダ)
- ジプラシドン(ジオドン)
- クエチアピン(セロクエル)
CBDを摂取することで逆効果になってしまったら本末転倒。服用している薬が上記にあてはまらなくても、先にCBDとの相性を確かめるようにしましょう。
4. 最後に
CBDは、まだ統合失調症の正式な治療薬として認められていませんが、陰性症状と認知機能障害に有効な可能性があるという研究結果もあります。
統合失調症の抗精神病薬をすでに服用していてCBDを摂取したいと考えている人は、飲み合わせにも注意してみてください。
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