この記事は主に、CBDと他の薬の飲み合わせに関してアドバイスを求められた医療系の専門家向け(薬剤師や医師など)に書かれています。
また、CBDと他の薬の同時摂取を考えている消費者の方の疑問に関しても分かりやすく解説しております。
1. 薬物相互作用とは? 2. CBDと薬物相互作用する可能性のある薬は? 3. 出典 4. tokyo mooon CBD商品のご案内 |
また、CBD原料に関する詳しい情報をお探しの方は下記よりご覧ください。
1. 薬物相互作用とは?
薬物相互作用とは、複数の薬や食品を同時に摂取した場合にお互いの効果に影響を与える現象です。これを理解するためには、薬や食品が体内でどのように代謝されるかを考える必要があります。代謝とは、排泄前に体内で物質が変換されるプロセスです。
代謝の経路が同じ複数の物質を摂取する場合、代謝に必要な酵素が増え、酵素による代謝が追いつかなくなることがあります。その結果、薬の効果が過剰に現れる可能性があります。
また、一方の物質が他方の代謝を阻害する場合もあります。これは、代謝に必要な酵素が妨げられ、代謝が遅くなるため、薬の効果が不必要に増大する可能性があります。薬の効果が大きくなるは問題です。その薬の副作用も増大してしまうからです。
薬物相互作用は薬の効果を大きくするだけではありません。摂取した物質が、酵素の発現を誘導し、酵素の量が増えた場合は、薬の作用時間が短縮するリスクがあります。
薬物相互作用を理解することは、安全かつ効果的な薬物の使用に不可欠です。CBDと他の薬の組み合わせにおいても、これらの原理を考慮することが重要です。
2. CBDと薬物相互作用する可能性のある薬は?
CBDは薬物相互作用に注意が必要な物質です。この相互作用は、主に肝臓で分泌される酵素のシトクロムP450(以下ではCYP450)の働きに影響を及ぼすことで引き起こされます。
CYP450は、体内で薬物を代謝するのに重要な役割を果たしています。特に、脂溶性の薬物を肝臓で解毒代謝するのに関与しています。CYP450は実にすべての薬の60〜80%の代謝に関わっているといわれるほど一般的な酵素です。
CYP450にはCYP1ファミリー(CYP1A1など)、CYP2Cファミリー(CYP2C9など)、CYP3Aファミリー(CYP3A4など)、CYP2Bファミリー(CYP2B1など)、CYP2D6、CYP2J2が存在します。これらのCYP450ファミリーの中でもCYP3Aファミリーは最も多くの薬の代謝に関わっています。例えば、このCYP3Aファミリーに対してCBDはどう作用するかと言うと、低〜中容量のCBDは阻害的に作用します。そして、高用量のCBDは誘導的に作用します。誘導的とは、CBDが酵素のCYP3Aファミリーの活性を高めるということです。阻害的とはその逆の作用です。
CBDはCYP3Aファミリーに阻害的に作用することで、薬物の代謝は遅くなり、体内に長く留まります。その結果、薬の効果が強くなったり、もしくは持続時間が長くなったりする可能性があります。
余談ですが、食品のグレープフルーツは薬物相互作用を引き起こすことで有名です。これはグレープフルーツが肝臓と腸で分泌されるCYP3A4を阻害するためです。
このようにCBDが影響を及ぼす酵素についての知識は薬物相互作用について予測し、副作用を未然に防ぐ上で非常に役に立ちます。
抗凝固剤として有名なワルファリンという薬とCBDの相互作用に関する以下のような報告があります。てんかん患者がCBDを摂取しながら、ワルファリンも摂取する必要だったケースに関する報告です。CBDを摂取することで、必要なワルファリンの量を減少させたという事例です。ワルファリンの血中濃度を測定し、摂取するワルファリンの量を医師が調整した結果、医師はうまく患者の容態を管理しました。
医療のプロの指導を仰ぐことで、安全に薬を摂取しましょう。
以下は、現在CBDと薬物相互作用をすることで知られている薬の一例です。
抗生物質、抗てんかん剤、抗うつ剤 、ステロイド、抗ヒスタミン薬、免疫抑制剤 ・抗不整脈薬、スタチン、NSAID、AGⅡ拮抗薬(ARB)、抗HIV薬、カルシウム拮抗剤、βブロッカー、ベンゾジアゼピン、向精神病薬、麻酔薬、プロトンポンプ阻害薬、消化管運動機能改善薬、経口血糖降下薬、SU剤、抗不整脈薬
また、これ以外の薬との飲み合わせに関しては、以下のようなドラッグチェッカーにて飲み合わせの安全性をご自身でもご確認いただけます。
https://www.webmd.com/interaction-checker/default.htm
https://www.drugs.com/drug-interactions/cannabidiol.html
薬物相互作用は複数の薬を同時に摂取することで引き起こされます。なので、ある薬を飲んだ後に、時間をおいてからCBDを摂取することで薬物相互作用を防ぐことができます。とはいえ、常用する薬のある方は、医師の方に指示を仰ぐことをオススメします。
3. 出典
An interaction between warfarin and cannabidiol, a case report
Drug interactions with cannabinoids
4. tokyo mooon CBD商品のご紹介
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