CBDビジネスに参入しようとしている人なら、「CBDアイソレート」「ブロードスペクトラムCBD」「フルスペクトラムCBD」などの言葉を耳にしたことがあると思います。
CBDアイソレートは、大麻に含まれる成分のうち、CBDのみが単離した成分。しかし、「フルスペクトラム」は、「ブロードスペクトラム」と何が違うのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、フルスペクトラムCBDとは一体なんなのか、違法性はないのか、どのような効果があるのかについて徹底解説していきます。
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1. フルスペクトラム・ブロードスペクトラムの違い
まず、「フルスペクトラムCBD」や「ブロードスペクトラムCBD」とは、大麻草からCBDをメインで抽出しようとした際に、その過程で他の成分も抽出されたもの、というイメージです。
そのため、どちらもさまざまな、カンナビノイドやテルペンなどの成分が入っています。では、この両者の違いはなんなのでしょうか。
フルスペクトラムCBDは、THCを含む
フルスペクトラムとは、「大麻に含まれる、すべてのカンナビノイドやテルペンなどの成分」を指します。つまり、日本では違法成分である THCも含まれるのです。
フルスペクトラムCBDには、麻に含まれる100種類以上ものカンナビノイド(THCを含む)やテルペン、フラボノイドなどが含まれているため、摂取すると強い効果実感を覚えます。
日本では、THCを自体を所持していることが違法になるため、基本的にはフルスペクトラムCBDを含む商品を購入したり、販売することはできません。
ブロードスペクトラムCBDは、THCを含まない
ブロードスペクトラムとは「THC以外の、カンナビノイドやテルペンなどの成分を含むもの」です。フルスペクトラムとの大きな違いは、THCが入っているかどうか。
そのため、ブロードスペクトラムなら日本で所持もでき、摂取や商品の販売も可能です。
2. 違法なはずなのに、なぜ商品が売られているのか?
前章で解説した通り、THCおよびTHCを含む商品の所持は、日本では違法とみなされます。そのため、フルスペクトラムCBDの商品の購入や製造は、基本的には日本ではできません。
しかし、ECサイト等でフルスペクトラムCBDの商品が出品されているのを、見たことがある人もいるのではないでしょうか。実は、国内でもフルスペクトラムCBD商品を名乗り、商品のCoA(成分分析表)を見ると、「THC非検出」の製品が存在するのも事実です。
もし、国内でフルスペクトラムCBDの製品を見つけたときは、まずその製品のCoAが公開されているかどうかを確認してください。CoAが公開されていて、THCが非検出(ND)と明記があれば、麻薬及び向精神薬取締法上は、合法的な製品とみなされます。
CoA(成分分析表)って何?CBD原料・製品を買う際に要チェック
ちなみに、アメリカで販売されているフルスペクトラムのCBDの商品には、極めて微量ながらTHCが含まれています。
アメリカでは、大麻草の中でも一部の品種を「ヘンプ」として分けて法律が存在し、このヘンプに限っては法律上、栽培や販売が簡単に行えます。ヘンプには、そもそもTHCが0.3%以下しか含まれません。
このヘンプからCBDを抽出し、CBD以外のヘンプ内の全成分を含んだ原料(微量ながらTHCも含まれる)が流通しています。この原料のことを、フルスペクトラムCBDと呼ぶことが多いです。
3. フルスペクトラムCBDの効果
カンナビノイド、テルペン、フラボノイドなど、CBD以外の成分も盛りだくさんの、フルスペクトラムCBD。
ブロードスペクトラムと同じように、さまざまな成分が入っているからこそ、得られる効果があります。
カンナビノイド同士の「アントラージュ効果」がある
アントラージュ効果とは、「CBD以外のカンナビノイドやテルペンなどを同時に摂取することで個々の効果が増幅され、複数のカンナビノイドが相乗的に働く効果」を指します。
CBDと、CBD以外の多様なマイナーカンナビノイド(CBN、CBG、CBCなど)が多く含まれるフルスペクトラムCBDは、アントラージュ効果に期待ができるのです。
カンナビノイド以外の成分も摂取できる
大麻に含まれる、カンナビノイド以外の成分(テルペン、β-カロテン、クロロフィル、フラボノイド、アミノ酸など)にも、さまざまな効果効能があります。
例えば、香り成分として注目されているテルペンには、抗うつや抗不安の効能があると言われており、種類によっては、アルコール中毒の代用として期待されているものもあります。
出展:Terpenoids, Cannabimimetic Ligands, beyond the Cannabis Plant
他にも、β-カロテンには、皮膚や粘膜の健康を維持したり、クロレラという野菜にも含まれているクロロフィルには、血中コレステロールを下げる効能も。フラボノイドは、ストレス緩和やガンの抑制の作用もあると期待されています。
※野菜に含まれる成分と、成分単体で摂取したときでは、効能や働きが異なることもあります。
参考
出典:大塚製薬
出典:みつばち健康科学研究所
出典:公益財団法人 長寿科学振興財団
THCが入っているので、効果実感が強い
微量ながらTHCが含まれる、フルスペクトラムのCBDは、THCを含まないブロードスペクトラムCBDや、アイソレートCBDより効果実感が強いです。
THCを単体で摂取すると、空腹、不安、鎮静などの副作用が現れることがありますが、CBDはこれらの副反応を抑制する可能性があると報告されています。そのため、フルスペクトラムCBDは、海外(THCが合法な国)で初めてTHCを摂取するような人におすすめと言えるでしょう。
アメリカ ロサンゼルスにある、THE HIGHER PATHというディスペンサリー(※)の公式HPによると、THCとCBDを同時に摂取する際の理想の黄金比は、1:1とだと言われています。
※ディスペンサリー:医療用大麻や、嗜好用大麻を合法的に販売する大麻販売店のこと
参考
出典:THE HIGHER PATH
4. 国内でフルスペクトラムに一番近しいのは、ブロードスペクトラム
フルスペクトラムCBDは、THCが含まれているので、日本では違法扱い。フルスペクトラムCBDと同様に、カンナビノイド同士のアントラージュ効果が期待でき、効果実感が強いもので国内で販売できるのは、ブロードスペクトラムCBDです。
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