CBDとTHCは、カンナビス(大麻)に含まれる100種類以上のカンナビノイドの中で最も知られている2つのカンナビノイドですが、カンナビノイドの1つであるCBG(カンナビゲロール)についてよく知る人は少ないのではないでしょうか?
そして大前提として、CBGは違法ではありません!!
むしろCBGは現在見つかっているカンナビノイドの中で最も重要なカンナビノイドの1つである可能性があるのです。
なんと大麻合法国ではTHCやCBDよりもCBGを期待している人がいるほど!
ではなぜこれほどまでCBGが注目されているのでしょうか?
今回はCBGの効果を研究と共に取り上げ、さらにはCBG配合の商品まで紹介していきますね!
弊社では、CBD事業者様向けにCBG原料の卸売もしております。ご興味ある方はこちらをご覧頂ければと思います。
1. CBG(カンナビゲロール)とは何か?

CBGは、「母なるカンナビノイド」と言われています。
その理由としては、そもそもTHCとCBDはCBGから始まるからです!
CBGは基本的にはマイナーなカンナビノイドに分類されますが、実は非常に重要な役割を持っているカンナビノイドです。
ここから少し化学的な話に入ります。細かく理解したい方はお読みください!
CBGはカンナビジノール酸(CBDA)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、およびカンナビクロメン酸(CBCA)という3つの主要なカンナビノイドの大元であるカンナビゲロール酸(CBGA)の形で見つけることができます。
CBGAは、大麻植物が成熟すると、シンターゼとして知られている特定の酵素を介してこれらの3つのカンナビノイドに変換されます。
ほとんどのCBGAは、これらのカンナビノイドに変換されるため、成熟した大麻植物には非常に低い濃度でしか存在しません。デカルボキシル化として知られているプロセスを通じて、CBGA、CBDA、THCA、CBCAはすべて1つの炭素基を失います。
【出典】カンナビゲロール(CBG)の薬理学的症例
そしてその後、これらのカンナビノイドがCBG、CBD、THC、CBCというような私たちがよく知っている化合物へと変換されます。
実はカンナビスによる治療上の利点のほとんどがここで生まれているのです。
つまり、CBGがなければ他の様々なカンナビノイドは存在しないのです!
では次にCBGの効果・効能についてもっと深く見ていきましょう!
2. CBGの作用機序と効果・効能

他のカンナビノイドと同様に、CBGには多くの治療上の効果・効能があり、いくつかの健康障害や病気に不可欠な役割を果たす可能性があることが示されています。
ちなみにCBGは精神作用がないので、ハイになることはありません!
実際には、CBDと同様に、CBGは被害妄想や不安などのTHCが豊富な系統の負の影響のいくつかに対抗することができると考えられています!
CBGの作用機序は、エンドカンナビノイドシステム(ECS)により説明できます。
CBGは体内に存在するCB2受容体に直接作用すると言われています。
ECSに関して、詳しく知りたいという方は、以下をご覧ください。
抗がん作用
CBGは、CBDの後に乳がんに対して2番目に効果的な植物性カンナビノイドであることが示唆されています。また、前立腺癌への応用が考えられる強力な抗がん作用があると考えられています。
最近の2014年の研究では CBGがラットの結腸癌に効果があることが判明しました。CBGはがん細胞の成長を引き起こす受容体をブロックし、癌細胞の成長を阻害することが示唆されています。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25269802/
抗炎症作用
CBGは炎症を軽減する効果があると期待されています。2013年の研究では炎症性腸疾患(IBD)のマウスにCBGを投与したところ、マウスの症状を弱めることに成功しました。
炎症性腸疾患は命に関わることはありませんが、一旦発症すると根治することは稀であり、生涯治療を継続しなければならないことが多い病気です。CBGが炎症性腸疾患の治療薬となる日も近いかもしれません。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23415610/
筋弛緩作用
CBGは、CBDとTHCの両方よりも大きいGABAの取り込み阻害作用を持っており、筋弛緩作用を示唆している可能性があります。
また、CBGが過活動膀胱や膀胱痛に役立つかもしれないことも示唆しました。
2015年の研究では、CBGと他のカンナビノイドの膀胱機能障害への影響を検証することで、この示唆を裏付けました。
結果は、CBGとTHCVが膀胱の収縮を抑える最大の能力を持っていたことがわかりました。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26197538/
緑内障の治療
CBGは緑内障治療に効果があることが期待されています。CBGは神経保護および血管拡張の特性を持っているため、2008年の研究ではCBGが眼圧を低下させることで緑内障治療に有効に働くことが考えられています。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25269802/
他にも神経保護作用や、抗うつ作用、痛みの緩和においてCBGが効果を発揮することが期待されています!
3. CBGの希少性

CBGはカンナビノイドの中で最も重要なものの一つですが、他のカンナビノイドほど容易に入手できるものではありません。
これはCBGが通常、大麻の植物が成熟すると他のカンナビノイドに変換されるからです。
その希少性からCBG商品の生産コストはCBD商品と比べて高くなってしまいます。
しかし、日本でCBGが含まれた商品が買えないわけではありません!
4. CBGの可能性
カンナビノイドの予備的な調査では、かなり大きな可能性があることが明らかになっています。
CBGには将来性があるかもしれませんが、現在のところ、CBDに比べてCBG商品を目にすることはかなり少ないと思います。
しかしいつの日か、この状況が変わるかもしれません。
現在、プロのブリーダーが、CBGが多く占める大麻植物の新品種を開発し、研究しています。
研究によると、開花期の8週間のうち6週目にCBG含有量が最も高くなることがわかっています。
これは、開花サイクルの初期段階でCBGを抽出する機会を提供しています。
【出典】https://www.cbdschool.com/cbg-cannabigerol/
6. CBGとCBDの違い
最近、原料について「CBDとCBGはどのように使い分ければ良いのか?」などの質問を頂きます。
結論としては、期待する効果・効能によって原料を使い分けるべきかと思います!
CBGは上述の通り、抗炎症効果、筋肉の弛緩、運動後の回復、気分の高揚などの効果が見込まれます。
他方CBDは一般的に、ストレス&不安の解消、リラックス効果があると言われております。
上記の点を理解したうえで、原料を選定し商品開発をすることで、理想のプロダクトに近づくかもしれません!
7. CBG(カンナビゲロール)の卸売について

弊社では、CBD(アイソレート、ディスティレート、ブロードスペクトラム、水溶性)、CBNをはじめとするカンナビノイド原料・テルペンの卸売りやこれらのカンナビノイドを用いた食品や化粧品ブランド開発のOEMサポートを行っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!