カンナビスやヘンプにはCBDやTHCといったカンナビノイドという化合物・成分が含まれています。
カンナビノイドといえば、CBDとTHCが注目されていますが、CBDやTHC以外にも100種類以上のカンナビノイドが含まれていることをご存知ですか?
今回ご紹介するCBGもこれらのカンナビノイドの一つです。そして大前提として、CBGは違法ではありません。むしろCBGは現在見つかっているカンナビノイドの中で最も重要なカンナビノイドの1つである可能性があるのです。なんと大麻合法国ではTHCやCBDよりもCBGに期待している人がいるほど。
ではなぜこれほどまでCBGが注目されているのでしょうか?
今回はCBGの効果を研究と共に取り上げ、さらにはCBG配合の商品まで紹介していきます。また弊社では、CBD事業者様向けにCBG原料の卸売もしております。ご興味ある方は以下をご覧頂ければと思います。
1. CBG(カンナビゲロール)とは何か?
CBGは、希少性の高いレアカンナビノイドに含まれます。また、CBGからTHCとCBDが生み出されるため「母なるカンナビノイド」と言われています。
CBGはカンナビジノール酸(CBDA)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、およびカンナビクロメン酸(CBCA)という3つの主要なカンナビノイドの大元であるカンナビゲロール酸(CBGA)の形で見つけることができます。
CBGAは、大麻植物が成熟すると、シンターゼとして知られている特定の酵素を介してこれらの3つのカンナビノイドに変換されます。
ほとんどのCBGAは、これらのカンナビノイドに変換されるため、成熟した大麻植物には非常に低い濃度でしか存在しません。
デカルボキシル化として知られているプロセスを通じて、CBGA、CBDA、THCA、CBCAはすべて1つの炭素基を失います。
そしてその後、これらのカンナビノイドがCBG、CBD、THC、CBCというような私たちがよく知っている化合物へと変換されます。
このように、CBGがなければ他の様々なカンナビノイドは存在せず、重要な物質であると言えるでしょう。
では次にCBGの効果・効能についてもっと深く見ていきましょう!
2. CBGの効果・機能性
他のカンナビノイドと同様に、CBGには多くの治療上の効果・効能があり、いくつかの健康障害や病気に不可欠な役割を果たす可能性があることが示されています。
ちなみにCBGは精神作用がないので、ハイになることはありません。
実際には、CBDと同様に、CBGは被害妄想や不安などのTHCが豊富な系統の負の影響のいくつかに対抗することができると考えられています!
抗がん作用
CBGは、CBDの後に乳がんに対して2番目に効果的な植物性カンナビノイドであることが示唆されています。また、前立腺癌への応用が考えられる強力な抗がん作用があると考えられています。
最近の2014年の研究では CBGがラットの結腸癌に効果があることが判明しました。CBGはがん細胞の成長を引き起こす受容体をブロックし、癌細胞の成長を阻害することが示唆されています。
抗炎症作用
CBGは炎症を軽減する効果があると期待されています。2013年の研究では炎症性腸疾患(IBD)のマウスにCBGを投与したところ、マウスの症状を弱めることに成功しました。
炎症性腸疾患は命に関わることはありませんが、一旦発症すると根治することは稀であり、生涯治療を継続しなければならないことが多い病気です。CBGが炎症性腸疾患の治療薬となる日も近いかもしれません。
筋弛緩作用
CBGは、CBDとTHCの両方よりも大きいGABAの取り込み阻害作用を持っており、筋弛緩作用を示唆している可能性があります。
また、CBGが過活動膀胱や膀胱痛に役立つかもしれないことも示唆しました。
2015年の研究では、CBGと他のカンナビノイドの膀胱機能障害への影響を検証することで、この示唆を裏付けました。
結果は、CBGとTHCVが膀胱の収縮を抑える最大の能力を持っていたことがわかりました。
緑内障の治療
CBGは緑内障治療に効果があることが期待されています。CBGは神経保護および血管拡張の特性を持っているため、2008年の研究ではCBGが眼圧を低下させることで緑内障治療に有効に働くことが考えられています。
他にも神経保護作用や、抗うつ作用、痛みの緩和においてCBGが効果を発揮することが期待されています!
食欲増進効果
2016年にラットを使った研究では、CBGに食欲増進効果があることがわかりました。
THCのようにハイにならずに、食欲増進を必要とする人々、特にがん治療によって食欲が低下してしまった患者に対しては、この食欲促進作用が非常に価値のある治療選択肢となり得ます。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27503475/
神経保護作用
CBGには、ハンチントン病に関する研究で効果あると認められ、神経保護効果の可能性があるとされています。ハンチントン病とは、脳神経細胞の破壊を引き起こす神経変性疾患のことで、現在、根本的な治療法は存在しません。
ある実験では、細胞生存率にプラスの効果をもたらすと同時に、活性化が長すぎると細胞死につながる興奮性神経伝達物質の毒性作用から特定の細胞 (N2a 細胞) を保護することがわかっています。
【出典】https://bpspubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/bph.15185
不安とうつ病
ある小規模な研究からは、大麻製剤の使用者が、CBGを多く含む大麻製剤を使用する最大の理由は不安を軽減することであり、3人に1人がうつ病を和らげるために大麻製剤を使用していることがわかりました。
ほとんどの使用者は、CBG がこれらの目的に対して従来の薬よりも効果的であると感じたと報告しました。
【出典】https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/can.2021.0058
3. CBGの作用機序
CBGの作用機序は、エンドカンナビノイドシステム(ECS)により説明できます。
CBGは体内に存在する主にCB2受容体に、また、CB1受容体にも直接作用すると言われています。
ECSに関して、詳しく知りたいという方は、以下をご覧ください。
4. CBGの化学構造
CBGはCBGA(カンナビゲロール酸)が脱炭素を経て出来上がった物質で、化学式はC21H32O2、モル質量は316.48 g /molです。
具体的には、CBGAが熱にさらされ、酸性のカルボキシル基(-COOH)が二酸化炭素(CO2)として除去されるプロセスを経て、CBGが生成されます。
5. CBGとCBDの違い
CBGとCBDの主要な違いは、化学構造、体への影響・効果、およびその希少性にあります。
体への影響・効果の違いとしては、CBGは上述の通り、抗炎症効果、筋肉の弛緩、運動後の回復、気分の高揚などがあります。
他方CBDは一般的に、ストレス&不安の解消、リラックス効果があると言われております。
両者とも中毒性がないことは共通しており、CBGの特徴的な部分としては、運動後の回復、気分の高揚などの点です。
希少性に関しては、レアカンナビノイドと呼ばれるCBGの方が、CBDよりも遥かに高いことで知られています。
ちなみに、原料について「CBDとCBGはどのように使い分ければ良いのか?」などの質問を頂きますが、期待する効果・効能によって原料を使い分けることをおすすめします。
上記の点を理解したうえで、原料を選定し商品開発をすることで、より良いプロダクト作りに繋がります。
6. CBGの安全性と副作用
CBGは一般的に副作用が少なく、安全性が高いとされています。2023年9月時点で、CBGに対する規制法は存在しないため、法的なリスクも低いです。
ただし、既に薬を服用している人には注意が必要です。CBGや他のカンナビノイドは、薬物との相互作用を引き起こす可能性があるからです。特に、薬の効果が強くなりすぎるリスクも考慮されています。
薬を定期的に服用している人、妊娠中や授乳中の人は、CBGを摂取する前に医師や薬剤師と相談することをおすすめします。
7. CBGの希少性
CBGはカンナビノイドの中で最も重要なものの一つですが、他のカンナビノイドほど容易に入手できるものではありません。
これはCBGが通常、大麻の植物が成熟すると他のカンナビノイドに変換されるからです。
成熟した大麻草にはCBGは約1%しか含まれておりません。
そのため、CBGの価格は、CBDに比べると高価格となっています。
8. CBGの可能性
様々な効果・機能性を持つCBGは、様々な可能性を持っていると言えます。第2章では、不安とうつ病に関するCBGの効果をお伝えしました。
うつ病患者の数は、ここ10年で増加傾向にありますが、CBGはそのような状況を打破してくれる可能性があると言えるでしょう。
9. CBGは違法か?
CBGは日本では違法ではありません。合法です。
もちろん指定薬物にも登録されておらず、CBDと同じように精神作用がないため、今後も違法になる可能性は低いです。
アメリカにおいても状況は同じで、CBGは連邦レベルで特定の規制物質としてリストされていません。
10. CBGは薬物検査に引っかかるか?
結論からいうと、CBGを使用すると薬物検査で陽性反応を示すことがあります。摂取しているCBGにTHCが微量に含まれており、高用量を摂取している場合、検査で陽性反応が出る可能性があります。
そのため、患者の方は、もし薬物検査をすることになった場合は、CBGを使用していることを医師の方に共有することをおすすめします。
11. CBGを含む商品事例
CBGを含む商品は、日本では、ベイプ、スキンケア、食品での事例があります。
手前味噌ではありますが、ベイプの事例は以下の商品がおすすめです。
また、スキンケアや食品の文脈では、CBGだけでないCBDやテルペンも含む以下の商品がおすすめです。
12. CBG製品を楽しみたい方へ
弊社では、CBG、CBD(アイソレート、ディスティレート、ブロードスペクトラム、水溶性)、CBNをはじめとするカンナビノイド原料・テルペンの卸売りや、これらのカンナビノイドを用いた食品や化粧品ブランド開発のOEMサポートを行っております、ぜひお気軽にお問い合わせください。
13. OFFの原料は、健康志向の人におすすめなオーガニック仕様
OFF株式会社は、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下三つの特徴があります。
①合法性と安全性
②製造工程における各種認証
③信用・実績のあるサプライヤー
①合法性と安全性
・厚生労働省や食品検疫所の正規の手続きを経て輸入済み
・ベイプやコスメに加え、食品としての使用(ティンクチャーやグミ等)も可能
・テスト結果(CoA)等も含め、透明性を持った情報提供
・「ISO17025」(権威ある第三者認定機関が認定する規格)を取得している3rd Party Labを厳選し検査
②製造工程における各種認証
・USDAオーガニック(無農薬栽培を示すアメリカ農務省による認証)
・NON GMO(遺伝子組み替えを行った作物を不使用)
・GMP(医薬品の製造と品質管理に関する基準を示すFDAによる認証)
・GRAS(一般に安全とみなされる食品に関するFDAの認証)
③信用・実績のあるサプライヤー
・米国のオレゴン州・コロラド州に拠点を置くサプライヤーから原料を輸入
・FDAから委託を受けた大学との共同研究実績や、米国でも非常に有名な大手ブランドとの取引実績あり
CBD製品のOEM製造や原料に興味がある方は、お気軽にご相談ください。