弊社はβ-カリオフィレンの訴求方法の中に、「炎症に対して有益である可能性」を提示している。この根拠を示すため、以下の論文を紹介する。
条件
【 被 験 者 】C57BL6/J(野生型マウス)、3ヶ月齢
【 試 験 デ ザ イ ン 】動物実験
【 試 験 項 目 】カラギーナンによって誘発された腫れの大きさを、体積計を用いて測定
【 試 験 品 目 】β-カリオフィレン(5 mg/kg, 10 mg/kg, 50 mg/kg)、およびVehicle(コントロール)の経口投与。5、および10 mg/kgは、カラギーナン投与の60分前、50 mg/kgはカラギーナン投与の30分前に投与された。
【 試 験 時 間 】240分
結果
図5(B) 生体内におけるβ-カリオフィレンの抗炎症効果
【 図 5 縦 軸 】カラギーナンが誘発する腫れの体積(ml)
【 図 5 横 軸 】カラギーナン投与からの時間経過(分)
β-カリオフィレン(5、および10 mg/kg)の経口投与は腫れの大きさを、それぞれ約70%、および50%に有意に抑制した。興味深いことに、β-カリオフィレンの最低投与量(5 mg/kg)が最も有効だった。
Cnr2+/+(野生型)マウスでは上記の様な結果であったが、Cnr2-/-(CB2受容体ノックアウト)マウスでは、5、および10 mg/kg量の投与では抗炎症効果が観察されなかった。したがって、β-カリオフィレンの抗炎症効果は、CB2受容体依存的に発揮される可能性を示唆している。
考察
カラギーナンにより誘発される炎症のメカニズムは明確ではないが、β-カリオフィレンの抗炎症作用は、カラギーナン誘発性以外の炎症に対しても有効である可能性がある。
青い背景の文章は以下の論文から引用
タイトル |
Beta-caryophyllene is a dietary cannabinoid |
公開日 |
1, Jul, 2008 ( Proc Natl Acad Sci U S A.) |
著者 |
Jürg Gertsch,*† Marco Leonti,‡§ Stefan Raduner,*§ Ildiko Racz,¶ Jian-Zhong Chen,‖ Xiang-Qun Xie,‖ Karl-Heinz Altmann,* Meliha Karsak,¶ and Andreas Zimmer¶ |
研究機関 |
*Institute of Pharmaceutical Sciences, Department of Chemistry and Applied Biosciences, Eidgenössische Technische Hochschule (ETH) Zurich, 8092 Zürich, Switzerland;
‡Dipartimento Farmaco Chimico Tecnologico, University of Cagliari, 01924 Cagliari, Italy;
¶Department of Molecular Psychiatry, University of Bonn, 53115 Bonn Germany; and
‖Department of Pharmaceutical Sciences, University of Pittsburgh, Pittsburgh, PA 15260
†To whom correspondence should be addressed. E-mail: hc.zhte.amrahp@hcstreg.greuj
Edited by L. L. Iversen, University of Oxford, Oxford, United Kingdom, and approved May 6, 2008
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引用元URL |