大麻に関する研究は日々進行中。
その中でも今回は特に「アントラージュ効果」に絞って説明します。
本記事では、アントラージュ効果の基本から、それに関連する最新の研究結果まで、詳しく解説していきます。
また、CBD原料に関する詳しい情報をお探しの方は下記よりご覧ください。
1. アントラージュ効果とは?
アントラージュ効果とは、大麻に含まれるあらゆる化合物が相互作用し、相乗的な効果をもたらすという概念です。
アントラージュ効果に関係する化合物には、カンナビノイド、テルペン、フラボノイドなどが含まれます。
それぞれの化合物を簡単に解説します。
カンナビノイドは、大麻で最もよく知られている化合物で、多様な治療効果を担っています。なかでもTHCは最も有名なカンナビノイドですが、CBD、CBN、CBG、CBCなど、他にも100種類以上のカンナビノイドがあります。
テルペンは、大麻特有の匂いのもとになる化合物です。テルペン自体もカンナビノイドと同じく、炎症や不安、痛みを抑えるなど、さまざまな治療効果があることが研究で分かっています。
フラボノイドは、大麻を含む植物の風味や色の原因となる化合物です。フラボノイドにも健康効果があり、抗炎症作用、抗酸化作用、抗菌作用をもつ栄養として働きます。
2. アントラージュ効果の研究に関する歴史
アントラージュ効果の研究は20年以上前から行われています。
アントラージュ効果という概念は、1998年にイスラエルの研究者Raphael Mechoulam博士とShimon Ben-Shabat博士によって初めて提唱されました。彼らは内因性カンナビノイドの2-AGが脂肪酸の2-Lino-Glと2-Palm-Glによってカンナビノイド受容体への結合を強化することを発見し、この現象をアントラージュ効果と命名しました。
アントラージュ効果という概念を大きく普及させることになった研究は、2011年にBritish Journal of Pharmacology誌に掲載されたEthan Russo博士の研究です。この研究を通して、カンナビノイドとテルペン(リモネン、ミルセン、α-ピネン、リナロール、β-カリオフィレン、ネロリドール、フィトールなど)を摂取することが、THC単独よりも治療効果を高めるだけでなく、THCの中毒作用を弱くするということを提示しました。
カンナビノイドやテルペンなどが相互作用することで相乗効果を発揮することは分かりました。しかし、なぜそのような相乗効果を発揮できるのか、つまりアントラージュ効果の仕組みは未だ解明されていません。
3. アントラージュ効果の副次的メリット
次にアントラージュ効果が引き起こす大きなメリットを3つ紹介します。
1つ目は、治療効果の大きさを引き上げられることです。2023年のUKの研究では、治療抵抗性の高い小児のてんかん患者にCBDアイソレートを使った製品もしくはTHCを含むCBD製品を与えた場合、発作を抑制できた確率は前者は32%、後者は94%だったようです。
2つ目は摂取する製剤の量、つまりは、カンナビノイドの絶対量を少なく抑えられることです。2023年のUKの研究では、てんかん患者にCBDアイソレートを与えた場合の必要量は平均24mg/kg/day(体重30kgの子供の場合1日に720mgものCBDアイソレートが必要)です。フルスペクトラムのCBD製剤を与えた場合の研究では、平均2mg/kg/dayが必要量だったとのことです。このように製剤の摂取量を大きく抑えられます。
3つ目は摂取量の調整が簡単になることです。
2015年の動物実験では、疼痛の治療において、CBDアイソレートを用いると、釣り鐘状の用量反応を示すことが分かりました。CBDアイソレートの用量を増やしていくと、ある時点までは痛みの緩和につながるが、ある用量を超えると効果が低下することが分かりました。ところが、他のカンナビノイドやテルペンと組み合わせて、CBDの用量を増やしていくと、より直線的に効果が増加することが分かりました。このように、効果がないのに無駄にカンナビノイドをたくさん摂取するリスクを回避できます。
4. アントラージュ効果を期待できる製品の紹介
これまでの説明で、アントラージュ効果についてラフに理解頂けたと思います。
アントラージュ効果を期待するには、CBD以外のカンナビノイドやテルペンが含まれている必要があるわけです
となると、必然的に、CBDアイソレートのみを使った商品を選ぶのではなく、日本ではTHCを排除したCBDブロードスペクトラム原料とテルペンを組み合わせた商品を選ぶ必要があります。
tokyo mooonのオリジナル製品はこのアントラージュ効果を追求した商品です。
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6. 出典
Taming THC: potential cannabis synergy and phytocannabinoid-terpenoid entourage effects