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【業界ニュース】CBD・ヘンプ業界で巻き起こる海外、国内動向まとめ(6/13〜19)

約5分で国内外のCBD業界のホットトピックが丸わかり。
6/13週も盛りだくさんの最新の市場動向をお届けします。

 

1. 国内動向

1-1. HHCのアナログ、9β-OH-HHCが流通開始

 

去年末に業界に突如現れた新星カンナビノイド、HHC。

合法でありながら、THCと同じレベルの精神作用があり、業界では大きな話題を呼びました。

今年3月の薬事・食品衛生審議会・指定薬物部会にて、早々にHHCは指定薬物に認定され、現在は販売や使用は違法です。そこで、HHCブームは終焉しました。

 
ところが、先週(6/13)からHHCに非常に近い構造式を持ちながら、HHCとは異なる化学式で、HHC同様に精神作用を持つ、合法なカンナビノイド成分・9β-HHCが登場し、再び業界内で話題になっています。  


そこで、今回は現時点で分かる範囲で、9β-HHCについて解説します。

まずはじめに、9β-HHCの正式名称について。
「9β-OH-HHC」と呼ばれるカンナビノイド成分が日本で流通開始しています。
この「9β-OH-HHC」と非常によく似た成分に「9-OH-HHC」という成分が存在しますが、今回は「9β-OH-HHC」のみを取り上げます。

  

 (9β-OH-HHCの化学式)


この成分は化学合成で生成されるため、合成カンナビノイドです。

⊿9-THC、⊿8-THC、HHCなどから合成されるようですが、コスト面から⊿8-THCから合成されることが一般的なようです。

9β-OH-HHCの効能効果に関する研究はほぼ存在しないですが、THCの1/10程度の効果実感があるとのことです。

(出典:9-Hydroxyhexahydrocannabinol

 

また、9β-OH-HHCの体感ですが、Twitterなどで商品レビューコメントを見ると、規制されたHHC同様の精神作用があるようでした。

 

HHCが流行していた当時も話題になった尿検査などで、THCが検出されるのか、という疑問ですが、9β-OH-HHCの代謝経路に関しての研究結果が出ていないので断定はできないものの、HHC同様に摂取後、検査でTHCの陽性判定が出る可能性が大きいです。

 

現在主流のTHC検査ではTHCの一次代謝産物である「THC-COOH」を発見することで、THCを摂取したとみなしているようです。

HHCは8α-hydroxy-HHCと8β-hydroxy-HHCに代謝されることが分かっており、これらの成分は「THC-COOH」と構造式が酷似しているため、THC検査をすると偽陽性の判定結果が出る可能性が示唆されていました。

通常のHHCと今回話題に上がっている「9β-OH-HHC」は非常によく似た構造式のため、同じような代謝プロセスを経ると、HHCと同じく「9β-OH-HHC」もTHCが検出されたとみなされる可能性は否めません。

出典:Comparative in vitro metabolism of the cannabinoids

 

THC-COOHの構造式

(THC-COOHの化学式


「9β-OH-HHC」の安全性に関してですが、現時点では研究も乏しいことから、不明です。

HHCの次にマーケットで注目された合法でハイになれるTHCOやHHCOは国内での販売当初は、安全性に関して懸念されることも少なかったですが、事業者によってベイプでTHCOやHHCOを摂取した際に発生するケテンという成分の有害性からHHCほどの注目が集まりませんでした。

「9β-OH-HHC」も現時点では、安全性を不安視する声は少ないですが、新奇な成分であることからも経過観察が必要でしょう。

アメリカにbinoidという最新のレアカンナビノイドに注目したカンナビノイド商品ブランドが存在します。

国内事業者はこのような海外事業者の最新トレンドを察知し、次々と規制されていない精神作用の強いカンナビノイドを国内で流通させています。

HHCトレンド以降、binoidと似た戦略を取る国内事業者が増えました。
「9β-OH-HHC」の取り扱いを開始した国内事業者は、先週1週間の間に30社を超える勢いです。

 

9β-OH-HHCを含むベイプ製品の価格

 

9β-OH-HHCの市場流通価格ですが、上の商品からも分かる通り、通常のブロードスペクトラムCBD原料を用いた商品と変わらない価格感のようです。
規制前のHHC商品の価格と変わらない水準のため、価格だけで見ると、前回同様、今回の「9β-OH-HHC」も市場で大きな反響を生むことになるでしょう。

 

HHCにはじまり、THCO、HHCO、9β-OH-HHCと注目が集まるリーガルハイカンナビノイド市場。
一部では、脱法ハーブ時代の再来とも叫ばれ、危険視されています。
先述の通り、HHCは迅速に規制されました。規制背景は、以下議事録に明記されています。
行動観察試験等の毒性試験結果や中枢神経系への作用をもとに規制に踏み切ったようです。

 出典2022年3月4日 薬事・食品衛生審議会 指定薬物部会 議事録

 

この背景をみるに、HHC同様の精神作用をもつ、カンナビノイドは近いうちに規制される可能性が高いように思います。

 

また、このようなカンナビノイドはベイプ製品に使われることがほとんどです
ベイプ商品は食品や化粧品と比べると、製造ライセンスが不要なため、粗悪品が多いのも事実です。
CoA(成分分析表)の偽装や商品に表示された成分以外の混入リスクが拭い去れません。

 

海外市場を見ていると、たとえ今後9β-OH-HHCが規制されたとしても、HHCP-O、THCP-O、THCH、THCjdなどの合法でハイになれる合成カンナビノイド成分が次々に市場に投入されるでしょう。

 

国としてはこれらのカンナビノイド成分を包括的に規制する動きに踏み出す可能性もあります。消費者の健康や安全が第一に健全な市場の発展を願ってやみません。

 

2. 海外動向

2-1. アメリカ・オレゴン州、合成カンナビノイド製品に関する規制を強化

 

9β-OH-HHCは合成カンナビノイドですが、市場ではCBDやTHCをもとに化学合成によって生産されるカンナビノイドが増えています。

このような状況を受け、OLCC(Oregon Liquor and Cannabis Commission)は来月7/1より合成カンナビノイドを含む製品の販売を制限することを発表しました。

 

化学合成により生産されたCBNに関しては、2023年7月まで猶予期間が与えられるようですが、基本的には今後合成カンナビノイドを含む製品に関しては、高いコストをかけて、FDAによる認可を得る必要があります。

 

OLCCは、合成過程において使用される薬品や残留溶媒に関しての検査体制が不十分なことを危惧しているようです。また、OLCCは合成カンナビノイドを含む製品にはその旨を示すラベルの貼り付けを義務付けるとのことです。

 

アメリカで合成カンナビノイドマーケットが花開いた背景には、市場へのCBDの供給過多があります。CBDを原料に、CBDより需要の強い⊿8-THCなどのレアカンナビノイドを天然の大麻から抽出するよりも低コストで生産する技術を洗練させてきました。

 

OLCCは、合衆国全体の大麻関連の規制作りに関与する組織の一員です。オレゴン州の動きを受け、他の州でも規制が強化される可能性があります。

このようなアメリカの動きが海を超え、日本国内においても影響を与えるかもしれません。

出典:Oregon ban on synthetic cannabis products will be nation’s first 

 

2-2. ドイツ、嗜好用大麻解禁に向け、公聴会を開始

 

ドイツは先週、6/14に嗜好用大麻解禁に向けた公聴会を開始しました。
公聴会は5回に分けて開催される予定です。各回のトピックは以下の通り。


・健康および消費者保護
・青少年の保護と予防
・供給体制、環境、経済性の問題
・嗜好用大麻解禁に伴う刑事責任、規制措置、ライセンス供与
・国際経験


公聴会では、海外の有識者も含め、200名以上の有識者にヒアリングを実施する予定とのことです。

早ければ、年内にも嗜好用大麻解禁が議会にて可決される予定です。

1996年に産業用大麻を解禁し、2017年に医療用大麻を解禁したドイツ。年内に法案が通過した場合、足かけ6年で嗜好用大麻が解禁される運びになります。

 

ヨーロッパでは、ドイツよりも一足先に隣国のルクセンブルクにて大麻合法化に向けた新法案が昨年開示されており、今年にも法案が可決予定です。

 

また、マルタはヨーロッパではじめて嗜好用大麻が昨年解禁しました。
マルタとルクセンブルクの次に嗜好用大麻解禁に近いのがドイツなのです。


嗜好用大麻の解禁直後は、大麻製品の広告宣伝は禁止のようですが、既に嗜好用大麻を解禁したカナダの2倍の人口規模を有するドイツ。
今後のドイツの規制動向に目が離せません。

(出典:German Government to Hold Hearings on Recreational Cannabis Reform

 

3. OFFの原料は、オーガニック仕様

USDAオーガニック認証

OFF株式会社は、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下三つの特徴があります。

合法性と安全性
製造工程における各種認証
信用・実績のあるサプライヤー

 

合法性と安全性
厚生労働省や食品検疫所の正規の手続きを経て輸入済み
・ベイプやコスメに加え、食品としての使用(ティンクチャーやグミ等)も可能
・テスト結果(CoA)等も含め、透明性を持った情報提供
・「ISO17025」(権威ある第三者認定機関が認定する規格)を取得している3rd Party Labを厳選し検査

製造工程における各種認証
USDAオーガニック(無農薬栽培を示すアメリカ農務省による認証)
・NON GMO(遺伝子組み替えを行った作物を不使用)
・GMP(医薬品の製造と品質管理に関する基準を示すFDAによる認証)
・GRAS(一般に安全とみなされる食品に関するFDAの認証)

信用・実績のあるサプライヤー
・米国のオレゴン州・コロラド州に拠点を置くサプライヤーから原料を輸入
FDAから委託を受けた大学との共同研究実績や、米国でも非常に有名な大手ブランドとの取引実績あり

 

CBD製品のOEM製造や原料に興味がある方は、お気軽にご相談ください。

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