約5分で国内外のCBD業界のホットトピックが丸わかり。
6/20週も盛りだくさんの最新の市場動向をお届けします。
1. 海外動向
1-1. アメリカのZ世代の69%はお酒より大麻を好んで使用
アメリカの大麻専門の調査会社・New Frontier Dataによる2022年5月に公開されたデータが注目を集めています。
同社のレポートによると、アメリカの18〜24歳の年齢層の69%がアルコールよりも大麻を好んで使用するとのことです。
年齢層を広げてみても、25〜34歳の年齢層では70%の人が、また、35〜44歳の年齢層では68%の人が同様にアルコールより大麻を好んで使用しているようです。
1997年〜2012年の間に生まれた世代のことをZ世代と呼びますが、このZ世代が0歳〜15歳の時に、アメリカ・カリフォルニア州にて全米で初めて医療用大麻が解禁されました。
この世代にとって、「大麻=悪」の図式はもはや成立していないのかもしれません。
New Frontier Dataによる他のデータを見てみましょう。
大麻を使用する18〜24歳のうち、最多の19.7%は全くアルコールを飲まない、最小の5.9%は5.9%のみ毎日アルコールを飲むとのことでした。
また、タバコに関しては、範囲を55歳以下に広げてみると、39.3%の人が全くタバコを吸わないとのこと。そして、65歳以下の中で毎日タバコを吸う人の割合は最も少なく26.3%とのことでした。
最後に、アルコールを大麻に置き換えたと回答した人の割合は、18〜24歳で56%、25〜34歳で60%、35〜44歳で60%以上、45〜54歳で44%、55〜64歳で43%、65〜74歳で30%とのことでした。
44歳以下では、過半数の割合で、アルコールから大麻に切り替えたようです。
Z世代のアルコールやタバコ離れは顕著です。
これにはアメリカの各州で毎年大麻の規制緩和が進んでいること以外にも原因があります。
まず、アルコールに関して言うと、”Sober Curious”というワードを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、SNS全盛期に生まれたZ世代にとって、過度なアルコール摂取による自らの醜態を晒すことはリスクという認識があるようです。
このようなトレンドは、日本でも同じです。アルコールメーカー各社がこぞって「微アル/ノンアル」ブランドをリリースするのはこの背景があるからです。
次に、タバコに関してですが、アメリカではタバコの健康被害からタバコ業界への風当たりが強い状況にあります。
先週火曜の6/21にバイデン政権によって発表された計画では、タバコ製品に含まれるニコチンの上限値を設定し、国民のニコチン摂取量を減らしていく方針のようです。
バイデン政権は今年2月に、年間48万人もの死因になっているガン患者を向こう25年以内に50%減らしていく目標を明らかにしています。
このようにZ世代の若者にとって、ますます大麻は手に取りやすい嗜好品になり、アルコールとタバコは選択肢から外れていくのかもしれません。
(出典:https://hightimes.com/study/gen-z-prefers-weed-over-booze/)
1-2. MLB(大リーグ)、CBD企業とのスポンサー契約を認める方向へ
MLBは他のプロスポーツ業界と比較しても、大麻やCBDに関して寛容です。
2020年時点で既に、個人的に大麻関連の企業のスポンサー契約を結ぶことはできないが、仕事中以外の大麻の使用に関しては特にペナルティがないことを明確にしています。
今回のルール更新は、2019年にMLBが使用禁止のドラッグリストから大麻を削除することを決定したことを踏まえて行われました。もともとルール変更以前は、THCの陽性反応が出た選手は強制的に治療に回され、従わない場合は最高3万5000ドルの罰金が科されていました。
この方針は、MLBとその選手組合との交渉の結果、決まりました。
両者は、MLBの薬物政策について、罰則よりも治療に重点を置いて取り組むことに合意しました。例えば、オピオイドやコカインの陽性反応が出た選手は、治療を拒否した場合のみ罰則を受けることになります。
このようなムーブメントはMLBに限った話ではありません。他のプロリーグも大麻使用に関する規制を緩和する傾向にあります。
例えば、NFL(アメリカンフットボールのリーグ)は、MLBよりもひと足早く2020年にすでに薬物検査方針を変更しています。
NFLの選手たちは、大麻に限らず、あらゆる薬物で陽性反応が出たとしても試合出場停止になる可能性がなくなりました。THCの陽性反応の基準値も引き上げられています。
また、NBA(バスケットボールのリーグ)も2020年末に選手に対して無作為にTHC検査を行わないという方針を発表しています。同協会は、無作為な薬物検査を選手に課さないが、薬物使用歴のある選手については、引き続き検査を行うようです。
今年2月に開催されたスーパーボウル(アメリカンフットボールの大会)で流されたウィリー・ネルソン(世界的に有名なギタリスト)が出演したスケッチャーズ(靴のブランド)のCMが大麻の合法化を暗に支持していることで話題になりました。
日本でもわずかではありますが、CBDブランドのプラスウィードさんが格闘技の大会としても名高いRIZINでスポンサーとなった実例があります。
一般人よりもウェルネスに関する意識が高いスポーツ業界からCBDの有用性を広められること、また、1回の開催で1億人以上の視聴数を記録するスーパーボウルレベルは無理にしろ、日本で開催されるサッカーや野球などの大きな大会でCBDや大麻の広告が流れるようなことになれば、皆さんが思っているよりも早く世間にCBD(大麻)は普及していくでしょう。
1-3. スペインで年内にも医療用大麻解禁
6/27、スペイン下院は医療用大麻解禁のための法案を可決しました。
この決定は、2022年3月から5月にかけて検討された特別保健委員会の報告書に基づくものです。今後6ヶ月かけて、スペイン保健庁(AEMPS)が実際の調剤のためのガイドラインを作成します。
2022年末にはスペインの病院や薬局で処方箋があれば、医療用大麻が入手できるようになることを意味します。この法改正により、直ちに恩恵を受けるスペイン国内の患者数は約30万人と推定されています。ただし、医療用大麻を処方できるのは公立病院だけなので、民間の健康保険に加入している患者は今のところ今回の決定の恩恵を受けることはできません。
大麻関連の政策の変革に取り組む患者、医師、研究者らによる団体「スペイン医療用大麻観測所」の代表を務めるキャロラ・ペレスによれば、医療用大麻はいずれ一般の薬局でも購入できるようになる可能性があるようです。
また、今回の法改正では、医療用大麻にアクセスできる人は限られており、ほとんどの患者は、依然としてクラブや自家栽培、闇市場を通じて薬を調達することになるとのことです。
ヨーロッパでの医療用大麻の解禁は、スペインだけではありません。
処方箋があれば、医療用大麻を購入でき、購入費用の大部分を国民健康保険制度が負担してくれるような状況にある他の国は例えば、ドイツ、フランス、イタリア、ポルトガル、ルクセンブルグ、ギリシャがあります。
今回の法改正を受けて、スペインではスペイン特有の面白い現象が起きています。
スペインには医療用大麻解禁以前から大麻クラブなるものが存在します。
大麻クラブとは、法律的にはグレーな存在なのですが、スペイン国内での取り締まりが緩いこともあり、存在が暗に認められているアンオフィシャルな大麻ディスペンサリーのことです。
オフィシャルな医療用大麻市場とアンオフィシャルな大麻市場、この二分された市場に行政はどう対処していくのか、国内外で注目が集まっています。
今回のスペインでの決定を受けて、EU圏内のすべての主要経済圏で医療用大麻の使用が合法となりました。ドイツ、ルクセンブルク、ポルトガル、オランダ、スイスでは既に嗜好用大麻解禁に向けた活動が行われています。今後のスペインでの動きに大注目です。
2. 国内動向
2-1. チェリオプロデュースのCBDドリンクがバズ!
(引用:https://twitter.com/nn4gp68gghhyygv/status/1539172335403487232?s=21&t=OgDX230zYB0cf8DFAFfFCg)
先週月曜日の6/21、このツイートが業界内で話題になりました。
このドリンクはCBDXという国産CBDドリンクブランドで、ライフガードで有名なチェリオさんが製造販売しています。
1万リツイート、17万いいねとCBD業界ではあまりないレベルのバズり方をしました。
同じレベルのバズツイートより推定するに、このツイートのみで200万〜300万インプレッションの叩き出したのではと予想します。
このバズは、チェリオさんにとっても、CBD業界のインサイダーにとっても、予想外の反響だったのではないでしょうか。
これほどまでにバズった理由は、様々な想像が可能ですが、筆者個人の想像では、レッドブルと同じサイズのCBDドリンクが500円という一般的な清涼飲料水の価格帯に比べ高めの価格で設定されていることに対して、肯定的に捉える人と否定的に捉える人が綺麗に分かれるツイートだったからではないでしょうか。また、1500いいねで1本購入するというギミックもいい塩梅にツイートをバズらせるスパイスになったかと思います。
(引用:https://twitter.com/hermes_ooo/status/1327932290240942080)
業界的には覚えている方も多いかもしれませんが、2020年の11月にヘンプベイビーというアメリカ発CBDブランドのグミがバズりました。
さきほどのCBDXとは違い、こちらはCBD製品を肯定するツイートで、「CBDの効果スゲー」という驚きを素直に表現していました。
結果、このツイート以降、このグミは2020年時点で日本で最も売れたCBDグミになりました。
CBDXのバズり方は、ヘンプベイビーのバズり方とは異なるので、今回のツイートでCBDXの売れ行きがどう変化していくのか経過観察していく必要がありそうです。
とはいえ、CBDドリンクなるものが国内に存在することを世間に知らしめることには成功しているので、業界にとっては良いニュースだったのではないでしょうか。
今回明らかになったのは世間にとってCBD製品はまだまだ割高な製品であるということです。チェリオさんのCBDドリンクは、日本初の缶に充填されたCBDドリンクで、CBDも20mg含有しており、弊社のようなドリンク含めCBD製品全般のOEM事業を行う身からすると決して高い小売価格には思えません。
チェリオさんといえば、低価格大容量のドリンクメーカーとしてのブランディングが強く、普段のチェリオさんユーザーにとってはとにかく「缶のドリンクで500円とはなにごとか!?」といった受け取り方をされたのかもしれません。
改めて製品の想定ターゲットとそのターゲットにあったプライシングの重要性を感じるニュースでした。
2-2. 指定薬物部会が開催、THCOやHHCOなどの規制の行方は?
薬事・食品衛生審議会による指定薬物部会が6/27に開催されました。
去年末から今年頭に業界内で大きな話題になったHHCもこちらの部会で異例の速さで規制されるに至りました。
今回もこちらの部会が6/24頃に開催されることが決まり、業界内で「今度はTHCOやHHCOが規制されるのか?もしかしてCBNも...?」などと先週末に話題になっていました。
結果は、合成カンナビノイド関連の規制はありませんでした。
次回の部会は8月とも噂されますが、THCOなどの精神作用の強いカンナビノイドの規制は当分はないでしょう。
今週頭からやけにTHCPやHHCPを含む製品のツイートを見かけます。
THCOやHHCOを含むベイプ製品は健康被害が大きいかもしれないとのことで、消費者の中には忌避する方も増えてきた印象でした。このような消費者の声を受け、ネガティブな評判のないTHCPやHHCPにトレンドがシフトしたのかもしれません。
今後のリーガルハイ市場の動きにも大注目です!
(出典:https://kanpou.npb.go.jp/20220628/20220628t00059/20220628t000590001f.html)
3. OFFの原料は、オーガニック仕様
OFF株式会社は、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下三つの特徴があります。
①合法性と安全性 ②製造工程における各種認証 ③信用・実績のあるサプライヤー |
①合法性と安全性
・厚生労働省や食品検疫所の正規の手続きを経て輸入済み
・ベイプやコスメに加え、食品としての使用(ティンクチャーやグミ等)も可能
・テスト結果(CoA)等も含め、透明性を持った情報提供
・「ISO17025」(権威ある第三者認定機関が認定する規格)を取得している3rd Party Labを厳選し検査
②製造工程における各種認証
・USDAオーガニック(無農薬栽培を示すアメリカ農務省による認証)
・NON GMO(遺伝子組み替えを行った作物を不使用)
・GMP(医薬品の製造と品質管理に関する基準を示すFDAによる認証)
・GRAS(一般に安全とみなされる食品に関するFDAの認証)
③信用・実績のあるサプライヤー
・米国のオレゴン州・コロラド州に拠点を置くサプライヤーから原料を輸入
・FDAから委託を受けた大学との共同研究実績や、米国でも非常に有名な大手ブランドとの取引実績あり
CBD製品のOEM製造や原料に興味がある方は、お気軽にご相談ください。