この記事は、これからCBD原料を購入しようとする方が原料の品質を見極める上で役に立つ記事です。
今回は特にCBDの原材料でもあるヘンプ栽培のプロセスにおいて品質を見極める目を養っていきましょう。
tokyo mooonは2020年の創業以来CBD原料の輸入卸とCBD原料を用いた最終製品の製造受託の事業を続けてきました。自分たちの経験や科学的な知見をベースに、私たちが開発した品質管理の基準に即して、CBD原料の理想的な品質管理法について紹介します。この記事により原料メーカーと同じレベルで原料の品質について知ることができます。
1. CBDの製造工程
まず、CBD製品が出来上がるまでの全体の流れとしては、栽培→収穫→抽出→製造→販売、となります。
・栽培
・収穫
・抽出
・製造
・販売
ここでは、栽培について詳細をお伝えしていきますが、そのプロセスを、場所選び、種選び、栽培、収穫、乾燥・硬化、粉砕、までとしています。
製造工程の抽出に関しての記事は、以下をご覧ください。
2. 栽培場所(位置)
どの場所で栽培しているかの情報は非常に重要です。ヘンプなどの植物が育つには、温度、湿度、日光、土壌が重要になりますが、それらはどの場所(位置)で栽培しているかに大きく影響されます。
特に、緯度45°(N45℃・S45℃)の地域は大規模なアウトドア栽培が可能で、原料が高品質で低価格な傾向があります。大麻合法国は栽培に最適な環境がある地域に分布しています。アメリカのオレゴン州などが代表例になります。
3. 栽培場所(土地)
2章でご説明したような、緯度45℃の場所であっても、どれくらい綺麗な土地で栽培しているかも重要です。土地に汚染物質が含まれていると、ヘンプが地中から重金属等を吸収してしまうからです。特に鉛が入ってしまうことが多く注意が必要です。
上記の問題をクリアしているかどうかは第4章で確認する、USDAオーガニックを取得しているかを確認すると良いでしょう。
4. オーガニック栽培
オーガニックとは、農薬や遺伝子組み換え技術を使わず、ヘンプを有機的に栽培することを意味しています。その中でも、USDAオーガニックは、アメリカ農務省(United States Department of Agriculture)によるオーガニック認証で、世界で最も厳しい基準と言われています。
ブロードスペクトラムに関しては、アイソレートと比較して抽出の工程が少なく、農薬含有のリスクが比較的高いと言われています。そのため、重金属含有や農薬含有のリスクのないUSDAオーガニック認証があると、安全かつ安心です。
オーガニック認証を得るための条件は、栽培とハンドリングで大別されており、それぞれに厳しい基準が課されています。例えば、栽培に関しては、「その土地から少なくとも収穫の3年以上前から禁止物質が使用されていないこと」などがあります。
より詳細な内容に関しては、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-organic
5. 種選び
次にどのような種を用いた原料なのかを知っておくと、より高品質な原料がわかるでしょう。
目的のカンナビノイドの含有率が高いもの、収穫量が多いものを選ばれると良いでしょう。
上記画像の①の部分が1つのプラントでどれだけの麻が収穫できるか(収穫量)を表したものになります。
②の部分がCBDやCBGが、THCと比較してどれくらいの量なのかを示したものです。100 / 1とあるのは、THCが1に対して、CBDやCBGが100の量含まれていると言うことになります。
③の部分が品種に含まれるカンナビノイドの含有率を表しています。
上記の画像は、「oregoncbdseeds.com」というヘンプの種開発を行っている会社ですが、類似の会社のホームページなどでリサーチされると良いでしょう。
出典:https://oregoncbdseeds.com/buyersguide/
6. 乾燥と硬化
乾燥と硬化に関しては、上の画像の通りです。
様々な方法がありますが、ヘンプを逆さに吊るして、乾燥→硬化まで行うことが一般的です。
最適なタイミングの乾燥と硬化でCBDの含有量を増やすことが可能です。
この工程の目的としては、前述の通り、CBDの含有量を増やしたり、後の工程であるグラインドをやりやすくする(硬い状態だと砕きやすい)といったものがあります。
7. 粉砕
栽培パートの最後のプロセスは、粉砕になります。
乾燥して硬くなったヘンプを、上の画像のようなグラインダーで粉々にします。
粉々にすることで、次のステップである、抽出の工程に移ることができます。
ここまでが、CBD原料の製造における栽培のプロセスになります。
これらの工程を知っておくだけでも、CBD原料や原料商社の選定の際に役立ちます。
また、栽培の次の工程である抽出に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-extraction
加えて、CBDの物性について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-physical-properties
8. tokyo mooonのCBD原料の特徴
tokyo mooonでは、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下4つの特徴があります。
①製造実績
②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上
③QAパケットの公開
④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供
①製造実績
tokyo mooonでは、ベイプ、ドリンク、エディブル、化粧品全ての製品で大手企業・工場様の導入実績があり、大ロットの発注にも対応可能です。原料の提供だけでなく、最終製品の製造までのサポート体制が整っております。
②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上
tokyo mooonは23年7月にアメリカに拠点を設立し、大麻の栽培からカンナビノイド原料の抽出までのプロセスのトレーサビリティ(透明性)を高め、原料の品質を担保しております。
③QA PACKETの公開
またHP上で、各原料ごとにQA PACKET(品質保証書)を公開し、原料の品質情報を提供しております。消費期限などの原料を使用頂く上で、必要な情報が含まれていますので、ご活用頂ければ幸いです。QA PACKETについては、こちらよりご覧ください。
④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供
tokyo mooonは、創業以来、定期的にセミナーを開催しております。ユーロフィンQkenといった食品分析最大手の会社様との開催実績もあり、今後も業界をリードする方々とコラボして参ります。また、ホワイトペーパーも公開しており、専門情報も提供しております。