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CBD原料の品質管理(物性編)

この記事は、CBD原料を購入し、原料の保存、最終製品の製造に関わる方を主に対象にした記事です。

tokyo mooonは2020年の創業以来CBD原料の輸入卸とCBD原料を用いた最終製品の製造受託の事業を続けてきました。自分たちの経験や科学的な知見をベースに、私たちが開発した品質管理の基準に即して、CBD原料の理想的な品質管理法について紹介します。この記事により未然に原料や最終製品の品質の劣化を防ぐことが出来ます。

また、この記事は、これからCBD原料を購入しようとする方にも原料の品質を見極める上でお役に立つでしょう。

 

1. CBDの品質の変化

CBDの原料及び最終製品(ベイプ、オイル等の最終製品)は、様々な要因で品質が変化します。

具体的な要因としては、温度・空気・熱・光などが挙げられ、それがCBD原料・製品の色、味、匂い、形状に影響を与えます。

それぞれ具体的に見ていきましょう。

 

2. 温度や空気による変性(CBD原料粉末)

以下の画像は、CBD原料粉末が温度や空気により変化することを表しています。

25℃・40℃の薬瓶の開封時と密封時で、それぞれ1年間経過した際のCBDの含有率をまとめたものです。

CBDの原料粉末において、常温(25℃)以上で1年置くとCBDが約10%ほど減少することがわかります。

 

3. 温度や空気による変性(CBDオイル)

以下の画像は、CBDオイルが温度や空気により変化することを表しています。

条件は、2章のCBD原料粉末と同様ですが、オイルは原料よりも温度の影響をより受けやすいことがわかります。また40℃の場合、開封時だと、CBDがより多く減少し、減少のスピードも速いことがわかります。

 

4. CBDの熱による変性

CBDは熱によっても影響を受けます。

政府の公開資料では、CBDを37℃の人工胃液中でかき混ぜたところ、2時間後にはCBDはほぼ消失し、主にΔ9-THC・Δ8-THC等が生成されるとのことでした。条件次第では、CBDはTHCに変化するといった特性を持っています。

ちなみに公開資料では、ヒトに600mgのCBD を経口投与した結果,THCは生体試料中(血液、胃内容物)から検出されなかった、という論文も発表されているため、実際の人の胃液ではTHCは生成されないとされています。

また、CBDの沸点は通常の圧力において約460℃非常に高温です。

エディブル製造時の加熱処理でCBDが飛んでしまうのでは?といった質問をよくされますが、上記の温度よりも低ければ、問題はありません。

ちなみに、CBDがベイプで気体として吸えるのは、共沸(別の物質の気化につられて気化する現象)が起こるからで、例えばCBDより沸点の低い溶媒であるテルペン等と共沸しています。

ちなみに、テルペンの沸点は119℃〜198℃であるため、 CBDを250℃〜400℃に瞬時に加熱(政府の公開資料より)するとΔ9-THC・Δ8-THCに生成されるといったリスクもないと考えられます。

参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000957908.pdf

参考:https://www.thegoodscentscompany.com/data/rw1399301.html

参考:http://cannabis.kenkyuukai.jp/images/sys/information/20220812172208-8D6739E46069C185AF46D68E8E4D629BCF247B2A4D3F052EE5F356EAC47AE5D2.pdf

 

5. CBDの光による変性

以下の画像の通り、温度や空気よりは影響が少ないですが、光もCBDを多少減少させます。

具体的には以下の画像の通り、医薬用のCBD原料粉末とオイルに5日間光を当て続けると、40℃の開封容器で保存されたオイルについて、4.5%のCBD原料が見られました。

対策としては、光の当たらない冷暗所に保管すると良いでしょう。

 

6. CBDの色の変化

CBDは、時間が経過すると風味や色に変化が起こることも認識しておきましょう。

以下の画像のように、製造直後(左)と約1年半の時間経過後(右)だと、色が変わります。

ティンクチャー、リキッド、ベイプ、スキンケアなどの製品でよく見られる現象です。

変色には、CBDやキャリアオイルに含まれ、物質の酸化を進める酸化酵素である「ポリフェノールオキシダーゼ」が関わっています。この物質が光や空気中の酸素に晒されると、液体の色が酸化によって変化し、純粋な色がピンク色や茶色へと変化します。

りんごやバナナを放置しておくと色が変化する作用と同じです。変化を防ぐためにはキャップをしっかり閉めて保管、直射日光、高温を避けるなどの対応が必要になります。

 

7. CBDの味

味は、CBD以外に何が含まれているか、に影響を受けます。

麻にはカンナビノイド、テルペン、他の成分(フラボノイド・クロロフィル等)が含まれているため、苦く土っぽい味がすることがあります。そのマスキングのため、例えばMCTオイルを粉末化したパウダーを加えたりしますが、その際に味が変わったりします。

アントラージュ効果を狙ってCBDアイソレートにテルペンを混ぜた際などは、味が変わることは認識しておきましょう。

 

8. CBDの匂い

匂いに関しては、溶媒臭がするかどうかが重要です。残留溶媒があった場合、溶媒臭がすることがありますので、確認することで、品質をチェックできるでしょう。

CoAの読み方に関する詳細については、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/certificate-of-analysis

 

9. CBDの形状

上記の画像の通り、CBDの形状は様々で、固形、粉(パウダー)、蜂蜜状、液体・オイルなどに分けられます。

温度と時間の経過による変性を利用して、形状を変えたりします。

物質の状態により以下が異なるため、目的に応じて使い分けるようにしましょう。

・作る商品に応じた加工のしやすさ

・持ち運びやすさ

・見た目

例えば、写真のCBD配合割合70%のブロードスペクトラムは、ベイプリキッドに加工する際には熱して固体から液体(ペースト状)にする必要があります。

 

10. CBDの溶解性

次はCBDの溶解性になります。溶解性とは、ある温度において一定量の液体に溶ける、その分子の重量になります。ざっくりとまとめると、液体への溶けやすさ、を表したものです。

CBDの水への溶解度は、0.00551 mg / L 25℃、となります。

1リットルの水にわずか0.00551 mgしか溶けない、CBDは水に対して難溶性の物質です。

水以外の溶剤への溶解度に関しては、以下画像の通りになります。

ちなみに、「水の温度高くなると溶けやすくなるの?」といった質問をよくいただきますが、脂溶性の物質なので、温度を高めても水への溶解性はほぼ変わりません。

そもそも、CBDは本来水溶性ではなく、脂溶性な物質で、オイルに対しての方が溶けやすいという性質を持っています。

通常のCBDアイソレートやブロードスペクトラムのCBD製品はCBD濃度が65%、水溶性のCBD(水に溶けやすくナノ化されたCBD原料)は20%程度が目安とされていますが、さらに高い濃度結晶化をしない原料「CRD=Crystal resistance」の開発も進んでいます。

高濃度ベイプ製造の際に必需品となるCRDという原料に関しては、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/crd

 

11. CBDの安定性を維持する保存法

ここまで、CBDの物性について解説してきましたが、その安定性を維持する方法は至ってシンプルです。

以下の画像の通り、酸化防止剤とともに、直射日光や高温を避け冷暗所で保存することで、品質の劣化を防ぐことができます。

保管方法のちょっとした工夫で、品質劣化を防ぐができますので、是非取り入れてください。

CBD原料の栽培については、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-cultivation 

また、栽培の次の工程である抽出に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-extraction 

 

12. tokyo mooonのCBD原料の特徴

tokyo mooonでは、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下4つの特徴があります。

①製造実績
②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上
③QAパケットの公開
④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供

①製造実績

tokyo mooonでは、ベイプ、ドリンク、エディブル、化粧品全ての製品で大手企業・工場様の導入実績があり、大ロットの発注にも対応可能です。原料の提供だけでなく、最終製品の製造までのサポート体制が整っております。

②アメリカ拠点設立によるさらなるトレーサビリティ向上

tokyo mooonは23年7月にアメリカに拠点を設立し、大麻の栽培からカンナビノイド原料の抽出までのプロセスのトレーサビリティ(透明性)を高め、原料の品質を担保しております。

③QA PACKETの公開

またHP上で、各原料ごとにQA PACKET(品質保証書)を公開し、原料の品質情報を提供しております。消費期限などの原料を使用頂く上で、必要な情報が含まれていますので、ご活用頂ければ幸いです。QA PACKETについては、こちらよりご覧ください。

④セミナーやホワイトペーパーを通じた専門情報の提供 

tokyo mooonは、創業以来、定期的にセミナーを開催しております。ユーロフィンQkenといった食品分析最大手の会社様との開催実績もあり、今後も業界をリードする方々とコラボして参ります。また、ホワイトペーパーも公開しており、専門情報も提供しております。

 

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