CBD商品ページを見ていると、“β-ミルセン配合”や“ミルセン配合”と書かれていることがありますよね?
よく目にしますが、β-ミルセンがどんな成分でどんな効果があるのかを、知らない方が多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、CBDの商品選びに役立つβ-ミルセンの情報を解説します。
本記事を読んであなたにぴったりのCBD商品を見つけましょう!
本記事を読むとわかること
- β-ミルセンとは何か
- β-ミルセンをCBDに配合するメリット
- β-ミルセンを配合しているCBD商品の見分け方
- β-ミルセン配合のオススメのCBD商品
なお、本記事は薬剤師資格を保有している方に監修いただきました!
そのため、非常に信頼のおける内容となっています。
弊社では、CBD事業者様向けにテルペンやCBD原料(アイソレート、ブロードスペクトラム、水溶性CBD)の卸売をしております。ご興味ある方は、以下をご覧ください。
1. β-ミルセンとは何か
β-ミルセンはCBDの原料である大麻によく含まれるテルペン類の一つです。
α-ミルセンとβ-ミルセンの2種類がありますが、単にミルセンというとβのほうを指すことが多いようです。
なお、テルペンってそもそも何?という方は以下の記事を読んでください。
【原料販売中】CBDの効果を増大するテルペンとは?【薬剤師監修👩🏻🔬】
β-ミルセンの名前の由来
ミルセンは“myrcene”と書きます。
ミルキア属 (Myrcia)の植物に多く含まれていることが由来です。
ミルキア属は主に中南米に生息している植物ですので、残念ながら日本の人になじみのある植物はあまりなさそうです。
β-ミルセンを含む代表的な植物
β-ミルセンは、下記などの植物に含まれています。
- マンゴー
- ホップ
- タイム
- ミント
- レモングラス
- バジル
- 月桂樹の葉
このような良い香りのする植物に含まれています。
β-ミルセンの匂い
テルペンは香水に用いられているくらいに匂い成分として有名ですね。
もちろんβ-ミルセンも匂いがします。
土っぽい、ハーブやクローブに似た香りがします。
β-ミルセンの効果
β-ミルセンは、ただ良い香りのするだけの成分ではありません。
動物実験や人での臨床実験などを通じて以下などの効果があると言われています。
- 鎮静
- 鎮痛
- 抗炎症
- 抗変異原性
それぞれ解説します。
β-鎮静効果
ミルセンで最も一般的に知られている効果は鎮静効果です。
マウスを使った研究では、ミルセンを睡眠薬と併用すると、睡眠時間が2.6倍長くなるとのこと。
ただしこれは、ミルセンをたくさん投与した場合、かつ、睡眠薬と併用した場合のみです。
また、マウスでの効果のみでヒトでの研究ではありません。
しかし、ミルセンは、その鎮静作用から睡眠補助剤として民間療法的に用いられてきました。
例えばブラジルではミルセン豊富なレモングラスティーが睡眠補助剤として用いられています。
また、ビール好きのドイツでは、ミルセン豊富なホップが用いられています。
このことからも、研究で示されていないだけで、鎮静効果に近い効果があるのかもしれません。
β-ミルセンの鎮痛効果
ミルセンには鎮痛効果があると言われています。
マウスを使った実験でミルセンの鎮痛効果が確かめられています。
ヒトでの研究はまだまだですが、先ほど紹介したブラジルのレモングラスティーは鎮痛作用も持つとして民間療法的に使われていることからも、ヒトでも鎮痛効果を持つ可能性があります。
β-ミルセンの抗炎症効果
ミルセンには抗炎症作用が認められています。
胸に炎症を起こしているマウスに対し、ミルセンを投与したところ、その炎症を抑えることができたとのことです。
β-ミルセンの抗変異原性効果
ミルセンには抗変異原性効果があります。
変異原性とは、我々生物の設計図であるDNAに何らかの変化を起こす性質のこと。
発がん性物質は、基本的にはこの変異原性物質に属します。
ミルセンは、発がん性物質のうち、アフラトキシンという物質ががんを引き起こすのを防ぎます。
アフラトキシンは、カビが生産し、食品中に微量に含まれることのある物質として有名ですね。
過去にインドにおいては、アフラトキシンに汚染されたトウモロコシを食べたことが原因で、急性中毒により106名が死亡したことがあります。
また、他にも変異原性物質であるtert-ブチルヒドロペルオキシドの作用を抑える効果があるという研究結果があります。
2. β-ミルセンをCBDに配合する効果
β-ミルセンをCBDに配合するメリットは大きく二つあります。
- β-ミルセン特有の効果を得られる
- CBDの効果を増強できる(アントラージュ効果)
それぞれ解説します。
β-ミルセン特有の効果を得られる
β-ミルセン入りのCBD商品を使用することで、前章にて解説した以下の効果を得られる可能性があります。
- 鎮静効果
- 鎮痛効果
- 抗炎症効果
- 抗変異原性効果
鎮静効果はいいかもしれませんね!CBDによるリラックスタイムをよりよくしてくれそうです。
CBDの効果を増強する効果(アントラージュ効果)
β-ミルセンをCBDと同時に取ることで、CBDの効果を増強することができます。
「同時に摂取することで個々の効果が増強される」アントラージュ効果と呼ばれるものです。
アントラージュ効果を詳しく知りたい方は以下のリンク先から確認してください。
(おまけ①)カウチロック効果にβ-ミルセンが関わっているってほんと!?
カウチロック効果とは、大麻の効果が強く出ることで、「ハイ」状態になりすぎてしまい、動けなくなるのことです。
「カウチ」は語で「couch(ソファー)」を意味し、「ロック」は「lock(動けない状態)」を指す言葉です。
「ハイ」になりすぎてソファーから動けなくなることから“カウチロック”と呼ばれるようになりました。
β-ミルセンがカウチロック効果を引き起こす原因だと言われるようになったのは、β-ミルセンが多く含まれるインディカ株でカウチロック効果がよく起きるからです。
β-ミルセンのアントラージュ効果の影響だということですね。
しかし、実はβ-ミルセンが原因だと突き止めた研究結果はまだありません。
実際、β-ミルセンが豊富とはいえない大麻株でもカウチロック効果が起きる場合もあります。
また、β-ミルセンが原因と言われるようになった他の理由に、β-ミルセンが、THCやCBDなどのカンナビノイドを、脳に届けやすくしたり、脳内で効果を発揮しやすくすると言われていることが挙げられます。
しかし、このような“β-ミルセンがどのようにしてTHCやCBDの効果を高めるのか”についてもまだはっきりとはわかっていないのです。
なお、誤解が無いように補足すると、β-ミルセンによりTHCやCBDの効果が高まる(アントラージュ効果がある)ということはわかっています。
β-ミルセンがカウチロック効果の原因かどうかや、β-ミルセンがどのようにしてアントラージュ効果を引き起こすのかについてはわかっていないということです。
(おまけ②)マンゴー神話にβ-ミルセンが関わっているってほんと!?
大麻を摂取する45分前にマンゴーを食べると、大麻の効果が速く強く出ると言われています。
これをマンゴー神話と呼びます。
マンゴーには豊富にβ-ミルセンが含まれるので、この現象の原因がβ-ミルセンだと言われるようになりました。
しかし、このマンゴー神話をβ-ミルセンが引き起こすかどうかについても、先ほどのカウチロック効果と同様、まだわかっていません。
このようにちまたで言われている情報には、まだ研究が十分ではないものも含まれていますので注意が必要です。
3. β-ミルセン入りCBDを使用するオススメのシーン
さて、β-ミルセンの効果を十分に得るには、下記などのシーンでβ-ミルセン配合CBDを使用することをオススメします。
- 気持ちが高ぶっているなどで落ち着きたいとき
- 仕事終わりなどオンの状態からオフに切り替えたいとき
- リラックスして眠りたいとき
β-ミルセンには鎮静効果がありますので、上記のような落ち着いた時間やリラックスタイムを過ごしたい時に特におすすめです。
このようにリラックスしたいときにオススメのβ-ミルセン入りCBD商品ですが、商品ページにβ-ミルセンが入っているのかどうか書いていない場合もあるんですよね。
そんな場合にβ-ミルセンが入っているのかを見分ける方法があります。
4. β-ミルセンを配合しているCBD商品の見分け方
フルスペクトラムCBDかブロードスペクトラムCBDを選びましょう。
二つの定義をざっくり書くと次のようになります。
- フルスペクトラムCBD:大麻に含まれる全成分が入ったCBD
- ブロードスペクトラムCBD:大麻成分のうちTHCのみを含まないCBD
β-ミルセンは大麻成分の一つですので、上記2タイプのCBD商品であれば、β-ミルセンが含まれます。
【CBD原料解説】ブロードスペクトラムとは?【卸売も実施中】
検査成績書(CoA)を確認するとβ-ミルセンの含有量もわかる
少しマニアックになりますが、CBD商品の検査成績書を確認すると、β-ミルセンの含有量がわかります。
※検査成績書はこちら
赤枠内に書いてある通り、1.15%のβ-ミルセンが含まれていることがわかります。
どれくらいの濃度でどんな匂いや効果になるのかを知る目安になるので、テルペン類の成分濃度を詳しく知りたい方はチェックしてみましょう。
ただし、テルペン類の含有量検査をしている商品のみでしかβ-ミルセン含有量がわからないので、注意が必要です。
5. テルペンの製造プロセスとOFFテルペンの強み
5-1. テルペンの製造プロセス
テルペンは基本的に、以下のプロセスで、原材料から分離されます。
- 蒸留:熱した水蒸気を用いて、テルペンが含まれている植物を蒸留します。
- 冷却:テルペンを含む蒸気を冷却します。この時、蒸気はエッセンシャルオイルと水に凝縮します。
- 分離:エッセンシャルオイルを再度蒸留し、テルペンオイルを単離させます。
弊社が取り扱っているテルペンの詳細な製造プロセス等は、 詳細はこちらのP1より確認できます。
5-2. テルペンアイソレートとプロファイル(OGKush等)の違い
お客様からよくいただく質問として、「テルペンアイソレートとORkushなどのプロファイルの違い」「どのようにテルペンを選べば良いか」といったお声をいただきます。
まず両者の違いですが、テルペンアイソレートがテルペン単体の物質で、プロファイルとは、複数のテルペンアイソレートを配合した物質になります。
プロファイルテルペンには、例えば、BLUE DREAMとOG KUSHといった製品がありますが、それぞれ以下の画像のように、配合しているテルペンアイソレートの割合が異なっています。
次に、どのようにテルペンを選べば良いか?に関しては、テルペンを何に用いたいかを明確にしてから選ばれることをおすすめします。
例えばプロファイルテルペンには、商品の香りづけに役立つものと、機能性に役立つものがありますが、アントラージュ効果が得られるより体感のある商品を作りたければ、後者のものを選んだ方が良いでしょう。
5-3. テルペンを用いた製品製造時の注意点
テルペン濃度と気化温度
テルペンを用いた製品の製造を見据えたお客様から、「製造時にどのくらい混ぜればいいの?」といったお声もいただきます。
以下の画像でお示ししている通り、以下の画像の通り、用途ごとに推奨されるテルペンの濃度が異なるため、参考になさってください。
また、「テルペンを熱しても問題ないか?」といったお声もいただきます。結論、下記の温度以下であれば問題ありませんので、留意の上製造いただくと良いでしょう。
5-4. OFFテルペンの強み
弊社では、アメリカ・カリフォルニア州・オレゴン州のサプライヤーからテルペンを輸入しており、THCフリー、微生物、重金属、農薬検査を受け、基準値を下回っている高品質なもののみを扱っています。
また、何から分離されたテルペンなのかを明示(詳細はこちらのP7)した食品として製造できるクリーンなテルペンを低価格でご提供しています。
カンナビノイド等との組み合わせでアントラージュ効果を発揮するテルペンを、食品という形で製造が可能です。
現在、CBDの専門店に限らず、飲食店、バー、アロマセラピスト、鍼灸師、美容室、Webメディア運営会社、副業を検討されている会社員など様々な方にお問い合わせいただいておりますので、この機会に是非お試しください。
カンナビノイド原料(CBD・CBG・CBNなど)や、CBD商品の仕入れにご興味のある方はこちらもご覧ください。
また、原料の適正な卸売価格について知りたい方はこちらもご覧ください!
【損してませんか?】CBD原料の相場・適正価格は?OEM・仕入れの際に必見!-2021年版-
6.β-ミルセン配合CBDを扱うオススメブランドと商品
β-ミルセン配合CBD商品を購入する際は、β-ミルセンなどのテルペン類にこだわりを持つブランドから選びましょう。
こだわりを持っているブランドの方が、配合するテルペンの種類・量を追求しているので、テルペンの効果を最大限受け取れると思います。
その点、手前味噌で恐縮ですが、tokyo mooonのプライベートブランドの一つである「高CBD×CBGオイル ~Focus~」は、なんと13%の高濃度でテルペンを使用しており、その効果を最大限に体感できると言えるでしょう。CBGとCBDも高容量で含有し、日中や何かに集中したい状況でオススメです。
tokyo mooonのテルペンへのこだわりが詰まった製品を是非お試しください!
7. tokyo mooon CBD商品のご紹介
tokyo mooonでは、大麻が一般的な植物と同等に扱われる「大麻のノーマライゼーション」を目指し、各種CBD商品を展開致しております!
主な商品としては、
・CBDべイプ
・CBDオイル
・CBDウォーター
・CBDグミ
がございます。
カンナビノイドの原料屋さんとして、原料へのこだわりは勿論、海外の研究事例などを参考に開発した商品などを取り揃えております。
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