まずはじめに弊社のヘンプ由来原料のご購入ありがとうございます。
この記事は弊社原料を購入してくださったお客様のための記事です。楽天やAmazonなどの大手ECモールでCBD製品を販売する際や工場にCBD製品の製造委託をする際に必要なドキュメントに関してこちらの記事でまとめています。
また、原料を品質を保った状態で安心安全に使いこなして頂く上でのポイントもご理解頂けます。ちなみに、CBD原料に関する詳しい情報をお探しの方は下記よりご覧ください。
1. ヘンプ由来原料の品質保証
1-1. 正規輸入の保証
tokyo mooonは、ヘンプ由来原料を正規輸入しており、その証明も可能です。
原料購買後は、様々な形で販売をされていくかと思いますが、特に楽天やAmazonでの販売をしたいといった方々も多いと思います。
これらのECサイトでは、正規の方法で輸入された原料かどうかを確認されますが、その際に、CBDの輸入許可通知書(税関が発行した輸入許可、製造工程・茎種証明書・COA)等が必要になります。
弊社にご相談いただければ、必要な書類はご用意いたします。
1-2. 食品販売の保証
弊社の原料は食品での使用が可能です。以下の書類を用意できますので、必要な方は仰ってください。
・食品輸入届書
・CBD製品の衛生試験成績書
食品輸入届書とは、食品などの輸入の際に先立って必要な、食品検疫所が発行した食品としての販売製造の許可を出す書類のことです。正規方法で輸入をしていれば、原料商社がこちらの書類を持っています。
CBD製品の衛生試験成績書とは、食品衛生面の安全性が担保されているかの検査結果をまとめた書類のことです。食品衛生法に基づき、微生物・一般細菌・カビなどの検査を実施し、その結果をまとめたものになります。
ちなみに、食品別(洋菓子や惣菜、乳製品等)の規格基準は、厚労省が発表した「食品衛生法等の一部を改正する法律の施行に伴う営業等の取扱いについて」にて、衛生規範が廃止され、HACCP(食品製造のプロセスで危害を起こす要因を分析し 、安全を確保する管理手法)に基づくことが義務化されました。そのため、ほとんどの食品やその中間原料については、法令における明確な微生物基準が設定されていません。よって、多くの食品関連企業は「粉末清涼飲料」の基準を参考とすることが多いです。
1-3. 化粧品販売の保証
化粧品の製造や販売に際しても、必要な書類の提供はさせていただいております。
具体的には、以下の書類が共有可能です。
・茎種証明書、CoA、輸入許可通知書
・SDS
・成分組成表
茎種証明書とは、抽出及び製造されたカンナビノイド製品が、成熟した大麻草の茎又は種子から作られたものであることを証明する文章になります。
CoA(Certificate of Analysis)とは、日本語で「分析証明書」と呼ばれ、どんな成分が含有されているか、含有量はどれくらいか、人体に害のある成分が含有されていないか、などの情報が明記されています。製品にも原料に対しても発行が可能で、信頼性の高さを担保するために、第三者分析機関である「サードパーティ」が分析、発行します。
輸入許可通知書とは、国の行政機関である税関から正式に輸入許可がおりたこと示す文章のことです。輸入者の住所・電話番号、輸入取引者(代行業者)の名義・所在・電話番号、貨物を載せた港と貨物を降ろした港や貨物の重さ及び個数、関税・消費税・地方消費税などかかった税金などの情報が記載されています。
SDS(Safety Data Sheet)とは、経済産業省管轄の原料の取扱いに関する危険性や安全性を解説した文章のことです。事業者は、対象化学物質等を他の事業者に譲渡・提供する際に、SDS提出の義務があります。
成分組成表とは、化粧品表示名称が確認できる書類のことです。化粧品は、薬機法にて化粧品に含まれる全成分を表示するという全成分表示が義務付けられています。化粧品商品の裏面に記載する為のINCI名と化粧品表示名称を記載した書類になります。INCI名とは、International Nomenclature for Cosmetic Ingredientsの略で、化粧品成分の国際命名法を元に付けられた国際的な化粧品成分の名称のことです。化粧品表示名称とは、INCI名の和名のことです。
1-4. 独自の品質保証
ここまでご紹介した保証に加え、tokyo mooonでは独自の品質保証も行っています。
品質の規格を保証する目的で、各原料ごとに品質保証書を公開しています。
品質保証書は、以下の項目を網羅しています。
・PDS(商品規格書)
・SDS
・USDAオーガニック認証
・GMP、GRAS、NON GMO、Hemp Authority
・賞味期限
・保存方法
PDS(商品規格書=Product Data Sheet)とは、CBD原料の仕様・品質・使用方法などを詳細に記載した文書です。各事業者ごとの形式で、購買者に重要情報を提供し、製品を正しく理解・使用してもらうための書類です。
SDS(Safety Data Sheet)とは、経済産業省管轄の原料の取扱いに関する危険性や安全性を解説した文章のことです。事業者は、対象化学物質等を他の事業者に譲渡・提供する際に、SDS提出の義務があります。
USDAオーガニックとは、アメリカ農務省(United States Department of Agriculture)によるオーガニック認証で、世界で最も厳しい基準とされています。栽培とハンドリングで大別されており、それぞれに厳しい基準が課されています。
NON GMOとは、遺伝子組み換えでない製品のことを指します。
GMP(Good Manufacturing Practices)とは、医薬品の品質を保証するために設けられた製造ライン及び品質管理の基準のことです。FDAが認証する、国際的に認められている規格の一つです。
GRAS(Generally Recognized As Safe)とは、直訳すると「一般に安全とみなされている」で、食品や食品添加物が一般に安全と認識されていることを示します。こちらもFDAが認証するものになります。
Hemp Authorityとは、2018年に設立された、安全で高品質なヘンプ製品の製造工程を標準化する認定プログラムです。tokyo mooonの一部の原料には、こちらの認証を獲得したものがあります。
賞味期限はCBDの純度が経年変化で下がるため製造日から3年で設定し、保存方法は、原料が空気に触れない形で冷暗所にて保管しております。
2. CBD製品製造時の注意点
この章では、CBD製品の全ての剤形に共通する、製造時に留意すべきことを解説していきます。
2-1. 薬物検査
CBDは、有害な精神作用を有しない大麻草由来物質ですが、意図的に酸及び熱を加えると、一部がTHCに変換されること可能性があることもわかっています。
一方で、電子タバコのベポライザー加熱ではCBDからTHCは生成されないこと、人での吸煙試験では血液中でも検出できる程度にはTHC変換されないこと、尿中でTHCの摂取を確認するには至らないことなどが示されています。
なので、CBD製造時の加熱、酸を加えるといった点に注意しておきましょう。また、無免許でTHC(麻薬)を製造する行為は麻薬製造罪違反となることも認識しておきましょう。
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000957909.pdf
2-2. CBD配合量
一日の最適なCBD摂取量は人それぞれ異なりますが、日本人の平均体重を60kg・嗜好目的での使用を仮定した場合、以下の通りに最適な量を探ることができます。
・低用量・・・CBD 12mg (CBD 0.2mg/体重1kg)
・中用量・・・CBD 60mg (CBD 1.0mg/体重1kg)
・高用量・・・CBD 90mg (CBD 1.5mg/体重1kg)
これらに加え、以下も参考にしながら、どの程度の用量が最適なのかを設定し、1回の摂取量が12mg~90mgになるようCBD商品を開発することを推奨します。
・商品の訴求ポイント
・他社商品(ベンチマーク商品)との比較
・原料の種類
・予算
また、疾患への活用の場合は、以下の画像が参考になります。医薬品として正式に認証を受けている「Epidiolex」は、100ml中に10000mgのCBDが含まれており(10%濃度)、20mg/kg/日の摂取量が目安となっています。
2-3. CBD保存方法
CBDの最適な保存方法は、以下の通りシンプルです。
▼暗室での保管
CBDは光によって分解・劣化してしまうため、日光が直接当たらない涼しい場所に保管してください。
▼高温を避ける
熱に弱いCBDは、温度が上がるとその安定性が落ち、品質が劣化します。ある研究では、4℃の暗所で保存したCBDオイルと、22℃の実験室照明下で保存したCBDオイルを比べると、後者の方がCBDの損失率が高かったことがわかっています。冷暗所での保存が理想的で、22℃以上の場所での長期保存は避けましょう。
▼密閉する
CBDは空気に触れることで酸化し、品質が下がる可能性があります。使用後は蓋をしっかり閉め、空気に触れないようにしてください。
2-4. テルペンを用いたベイプリキッドの製造方法
ベイプリキッドの製造には様々な方法がありますが、ここでその一例を共有します。
①レシピを考える
ベイプリキッドは基本的に次の原材料の組み合わせでレシピを設計します。
・カンナビノイド(目的:体感)
・レセプターテルペン(目的:体感とフレーバー)
・フレーバーテルペン(目的:体感とフレーバー)
リキッドの開発プロセスには多様なプロセス設計が可能です。ここでは私たちがおすすめするリキッドのレシピの設計方法について共有します。まず、どのような「体感」を設計したいか考えます。仮に、リラックス感が得られるリキッドを開発したいとします。その時、カンナビノイドはシャッキリするCBGではなく、鎮静作用のあるCBNを選ぶことになります。CBN単独ですとリラックス作用が強くない場合は、レセプターテルペンを配合することになります。今回はリラックスがテーマなので、CB1Rに作用するテルペンを選びます。
これで達成したい効能効果に関しては設計完了です。
最後のプロセスは「フレーバー」を決めることです。
このフレーバーを決める際、レセプターテルペンそのもののフレーバーも考慮しつつ、目標のフレーバーに近づけるため、フレーバーテルペンを混合していきます。
②試作
1.0mlの密閉できるチップに計量した原料を全て入れ、湯煎で加熱します。
③大量生産
③-1. 制作したい量のリキッドが全て入るビーカーに計量したカンナビノイドとリキダイザーを入れ、ラップで密閉して湯煎orマグネティックスターラーで加熱。
③-2. 湯からおろし攪拌する。完全に溶解したことが確認できたらテルペンを入れ、再度撹拌。(湯煎の場合、水が入ると分離や結晶化の原因になるので、こまめに水分は拭う。)
③-3. ラップで密閉して湯煎orマグネティックスターラーで60度以下で加熱。
③-4. 再度攪拌し、リキッドが均一になったら完成。
③-5. ライブレジンを添加し、3、4を繰り返す。均一になったら完成。(ライブレジンを入れる場合)
④充填
アトマイザーに制作したリキッドを充填します。カンナビノイド濃度の高いリキッドは粘度が高いため、慎重に充填します。粘度が高いリキッドの場合、使い捨て注射器のような手元で吸引力を調節できるシリンジを使用すると作業が楽だと思います。
2-5. テルペン保存方法
テルペンの保存方法は、以下に注意してください。
テルペンには大別すると、イソプレンという物質が2つ結合したモノテルペンと、3つ結合したセスキテルペンに分かれます。一般的にテルペンと呼ばれるものは、モノテルペンなりますが、こちらに関しては、揮発性に注意する必要があります。以下の点に注意すると、風味を損なったり、量が減ったりといったことを防げます。
▼空気に触れさせない
製造時にテルペンを混ぜる際や利用後は容器の蓋を必ずフタをするようにしましょう。酸化を防止し、その後の使用のためにテルペンの鮮度を保つための最も効率的な方法です。
▼冷暗所での保存
テルペンは、涼しい日が当たらない場所に保管してください。4℃ で冷蔵保存すると、保存期間を長くすることができます。
参考:https://eybna.com/infusion-instructions/
2-6. テルペン配合時のポイント
テルペン配合時のポイントとしては、以下の4つです。
▼抽出物(クルードオイル等)の加熱
抽出物の粘度が高く、加熱が必要な場合は、テルペンの蒸発を防ぐために、テルペン注入前に抽出物を加熱し、60℃以下の低温にすることをお勧めします。加熱後にテルペンを添加してください。
▼適切なテルペン量
測りやメスシリンダーを使用して、抽出物に添加する正確なテルペンを計算します。以下が参考になります。
・VAPE カートリッジ → 1.0~10.0%
・飲料 → 0.05~2.0%
・チンキ剤 → 0.1~2.0%
・カプセル → 0.01~1.0%
参考:https://eybna.com/infusion-instructions/
▼テルペンを配合する順番
カンナビノイドをリキダイザーに先に溶かしきり、後からフレーバーテルペンを配合すると風味の劣化が少ないです。
ライブレジンテルペンは繊細なので、カンナビノイドとテルペンが完全に溶けて混ざり切ってから最後に配合すると風味の劣化を抑えられます。
▼おすすめの製造器具
試作する際は1.0mlの密閉できるチップを使用すると揮発しないので、順番を考える必要なく調合できるためおすすめです。
スケールとピペットは精密に計量できるものを使用するのがベターです。
スケールは0.01gから、ピペットは2μl,20μl,200μlから計量できるものをおすすめしております。
3. ベイプ製造時の注意点
次にベイプ製造時の注意点を解説していきます。
3-1. 結晶化
トータルカンナビノイドの含有量が80%以上というような、高濃度のベイプを製造したいというニーズは高まり続けていますが、その際に注意すべきが結晶化です。CBDの含有量が60%以上のなると結晶化しやすくなってしまいますので、含有量の調整が必要です。
結晶化した際の対処法については、以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/cbd-crystallization
トータルカンナビノイドの含有量を90%以上の高濃度ベイプを作りたいという方は、高濃度リキッドの必需品と呼ばれるCRD(Crystal Resistant Distillate)が今注目を集めていますので、是非ご検討ください。
CRDに関しては以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/crd
3-2. カートリッジ素材
次に、カートリッジの素材にも注意しておきましょう。CBDベイプにテルペンを含める場合は、ABS樹脂ではなく、PCTG樹脂を用いたカートリッジ素材を使うようにしましょう。ABS樹脂とは、アクリロニトリル(A)、ブタジエン(B)、スチレン(S)の3種類のモノマー(プラスチックの最小単位)の頭文字をとったものですが、テルペンがその素材を溶かしてしまうためです。
それに対しPCTG樹脂とは、透明で、耐久性・透明度・安全性・耐熱性が高い、特殊なプラスチックでできています。
3-3. ベイプコイル
ベイプコイルは、カートリッジから供給されてたリキッドを加熱して気化するためのパーツのことですが、こちらも注意が必要です。
コットンを用いたベイプコイルだと、リキッドの供給が間に合わずコットンが焦げてしまい、味に影響する場合があります。これはドライヒットと呼ばれる現象ですが、メッシュを用いたベイプコイルでも起こり、喉がイガイガするといった声をよく聞きます。
そのためセラミックコイルという寿命が長い新タイプのコイルをおすすめします。通常のタイプよりもピュアが味を楽しむことができます。
4. エディブル製造時の注意点
次にエディブル(固形物)を製造する際の注意点について解説していきます。
4-1. 栄養成分表示
まずは、栄養成分の表示についてです。上記はブロードスペクトラム原料の分析結果ですが、成分のほとんどが脂質です。(99.9g / 100g)
そのため、エディブルの含有量のうち、カンナビノイド原料はほぼ100%が脂質で、1gあたり9kcalとして計算し、栄養成分の表示をしましょう。
4-2. 脂溶性なので水には溶かさない
CBD原料は基本的に、脂溶性(油に溶けやすく水に溶けにくい性質)なので、水には溶かさないようにしましょう。
水に溶けやすい原料は、水溶性原料として別途存在しますので、ご興味ある方は以下の記事をご覧ください。
https://shop.tokyo-mooon.com/blogs/blog/water-soluble-cbd
4-3. CBD原料の熱変性
CBD原料の熱による変化についても認識しておきましょう。CBDの沸点は通常の圧力において約460℃非常に高温です。エディブル製造時の加熱処理でCBDが飛んでしまうのでは?といった質問をよくされますが、上記の温度よりも低ければ、問題はありません。
参考:https://www.thegoodscentscompany.com/data/rw1399301.html
5. オイル製造時の注意点
次にオイル製造時の注意点について解説していきます。
5-1. 結晶化
結晶化については、3−1のベイプ製造時でも解説しましたが、オイル製造時でも同様の点に注意が必要です。CBDオイル製品では、ココナッツオイルが含まれていますが、油分と分離して結晶化する事がありますので注意が必要です。結晶化した際の対策としては、ベイプ同様湯煎をすると良いでしょう。
6. 化粧品製造時の注意点
最後に、化粧品を製造する際の注意点についてです。
6-1. 脂溶性なので水には溶かさない
マッサージオイルやバームなど油溶性の成分がメインのCBD化粧品には脂溶性のCBD原料をお使いください。化粧水などベースの成分が水溶性の場合は、水溶性の原料をお使いください。
7. OFFの原料は高品質・低価格
OFFのカンナビノイド原料は、業界でも屈指の高品質、低価格でご提供しており、具体的には品質、信頼性に関わる以下の基準を全て満たしております。
- サプライヤーの透明性
- 抽出方法
- USDAオーガニック等の各種認証を取得しているか
- CoA(分析証明書)を取得しているか
- リーズナブルな価格
高品質かつリーズナブルなOFFの原料を、この機会に是非、ご検討ください。
8. OFFの原料は、健康志向の人におすすめなオーガニック仕様
OFF株式会社は、CBD製品のOEM製造の受託や原料販売を行っている会社です。弊社で取り扱っている原料には、以下三つの特徴があります。
①合法性と安全性 ②製造工程における各種認証 ③信用・実績のあるサプライヤー |
①合法性と安全性
・厚生労働省や食品検疫所の正規の手続きを経て輸入済み
・ベイプやコスメに加え、食品としての使用(ティンクチャーやグミ等)も可能
・テスト結果(CoA)等も含め、透明性を持った情報提供
・「ISO17025」(権威ある第三者認定機関が認定する規格)を取得している3rd Party Labを厳選し検査
②製造工程における各種認証
・USDAオーガニック(無農薬栽培を示すアメリカ農務省による認証)
・NON GMO(遺伝子組み替えを行った作物を不使用)
・GMP(医薬品の製造と品質管理に関する基準を示すFDAによる認証)
・GRAS(一般に安全とみなされる食品に関するFDAの認証)
③信用・実績のあるサプライヤー
・米国のオレゴン州・コロラド州に拠点を置くサプライヤーから原料を輸入
・FDAから委託を受けた大学との共同研究実績や、米国でも非常に有名な大手ブランドとの取引実績あり
CBD製品のOEM製造や原料に興味がある方は、お気軽にご相談ください。