オーストラリアの大麻に関する最新の規制状況についてまとめました!
1. オーストラリアで大麻は合法?
オーストラリアでは大麻はほとんどが違法ですが、その規則は州によって異なります。キャンベラのある首都特別地域 Australian Capital Territory(“ACT”)の議会において“個人使用の大麻所持” が法案として可決され、2020年1月31日からAustralian Capital Territoryでは個人での使用を目的とした少量の大麻の所持が合法化されました。
これはオーストラリアで初の試みであり、アメリカでは11州、スペインやポルトガルやカナダなどの国に追随する形で大麻を合法化する政策となります。この政策によって、ACTでは以下のことが合法化されました。
- 50グラムの乾燥大麻(150グラムの生大麻)の所持
- 個人で2本までの大麻草の栽培(一世帯当たり4株まで)
連邦レベルでは、上院議員でオーストラリア緑の党の党首であるデビッドシューブリッジ氏が 2023年大麻合法化法案を提案し、歴史的な節目を迎えました。
この法案は「成人による娯楽目的での大麻の使用」を全土で許可するものです。連邦法案は、当事者全員が18歳以上である限り、1世帯あたり最大6本の植物を栽培すること、種子を含む自家栽培の大麻製品を他人に贈ったり共有したりできる枠組みを提案しています。
また成年に達したすべての国民が50グラムまでの大麻を合法的に所持できるようにするとしています。
2. オーストラリアで大麻が合法な理由
2019年の国家薬物戦略家庭調査(NDSHS)によると、オーストラリアの 14歳以上の人の36%が生涯に大麻を使用したことがあり、11.6%が過去12か月以内に大麻を使用したことがあった。
同研究所はまた、14歳以上のオーストラリア人の78%が大麻所持が刑事犯罪であることを支持しておらず、オーストラリア人の40%以上が嗜好用大麻は合法化されるべきだと考えていることも明らかにしました。
2020年の大麻合法化法案はACT政府の公式見解として発表されているように、違法薬物の使用を容認したり、促進したりするものではなく、大麻が既にオーストラリア社会に広く浸透している現状に対して最小限の法的フレームワークを設定することで粗悪品の流通や乱用などによる健康被害を最小限に抑えることを目的とした政策であることが明言されています。
オーストラリア政府としては、犯罪組織が独占している大麻のマーケットを適宜摘発していくよりも、大麻を合法化することで犯罪組織による収益を断ち切ることを視野に入れています。
現在の大麻売買の取引のほとんどが違法に行われており、オーストラリア政府はこれらの売り上げに対して本来支払われるべき税金を全く回収できていないのが現状です。
オーストラリア政府 Parliamentary Budget Officeの試算によれば、大麻の合法化により年間20億ドルの税収を見込むことができ、また、36億ドルの経済効果が見込めるということですから、大麻市場を野放しにするのではなく、大麻を合法化することで積極的に大麻市場を政府の管理下に置くという政策であるようです。
3. オーストラリアでは大麻吸ってもいいですか?
2023年国会で厚労省大臣が答弁したように、国外で大麻を使用しても使用罪は適用されないとのことです。
国外犯処罰規定は適用されないため、海外で大麻を吸引しても使用罪は適用されません。また、大麻を所持していなければ、尿から大麻の代謝物が検出されても直近で海外への渡航歴があり、国内でも使用を裏付ける証拠がない限り、立件されることはありません。
出典:LIVE ⭕ 国会中継「大麻取締法」厚生労働委員会(2023/11/10)
4. 大麻の所持・使用・譲渡に関する規制
オーストラリアの多くの地域で嗜好用大麻の所持は違法です。しかしACT(首都特別地域)では2020年嗜好用大麻が合法化されました。
ACTでは、18歳以上の成人は合法的に50gまでの嗜好用大麻を使用、所持できます。
しかし、他の成人に大麻を譲渡することは対価として支払いのない場合でも違法です。
5. 医療大麻に関する規制
オーストラリア連邦政府は2016年に、THCを含む医療用大麻を合法化し、それ以来大幅な成長を遂げています。医師の処方箋があれば、慢性的な痛みを和らげる目的などで購入できます。
しかし、連邦レベルではTHCを含む嗜好用大麻は違法となっています。
医療用大麻の使用は急増しており、現在7万人以上のオーストラリア人が合法的に使用しています。
6. 大麻の栽培に関する規制
嗜好用大麻が許可されたACTではライセンスの申請をしなくても、成人1人に つき2本までの栽培が可能で、複数の成人が在住する1居住区につき4本まで大 麻草を栽培することができます。
この制限を超えて大麻草を栽培すると重罪に問われ、75,000ドルの罰金または15年の禁固刑、あるいはその両方が科されます。
また、オーストラリアでは、ライセンスを取得し、厳格な管理の下で大麻を栽培することはACT以外の地域でも合法化されています。しかし、これを取得せずに大麻を栽培することは、重大な犯罪であることに変わりはありません。
医療用としての大麻を栽培する際もライセンス申請が必要であり、これがなければ大麻草を栽培することはできません。
7. 大麻使用下での運転に関する規制
体内に大麻からのTHCが含まれた状態で運転することは違反になります。薬物運転に対する罰則には、強制的な運転免許の停止と罰金が含まれます。
ニューサウスウェールズ州では、体内にTHCが微量でも含まれた状態で運転することは違法であり、携帯薬物検査では微量のTHCの痕跡を検出できる可能性があります。
このため、ニューサウスウェールズ州では、THCの効果が切れてからずっと後に移動薬物検査でTHC陽性反応が出て、障害がなかったにも関わらず薬物運転で免許を剥奪された人が数千人が発生しています。
このため、医療用大麻患者は、たとえ運転しても大丈夫な場合でも、運転を避けるようになっています。ただしCBDのみ含有の薬を服用している患者は、障害がない限り合法的に運転できます。
8. 公共の場所での大麻使用に関する規制
公共の場で大麻を使用することは違法です。許可された喫煙所でも同様です。
ACTや嗜好用大麻の使用が許可された地域でも公共の場所での大麻の使用は違法となっています。人目につかない公共の場所でも完全に禁止されており、使用は私有地に限られます。
医療用大麻も公共の場で使用することは違法です。
9. 大麻合法化後のオーストラリア
大麻に関する法律は州によって異なりますが、オーストラリア連邦としては大麻の栽培、所持、販売、使用は以前として違法です。
緑の党は連邦レベルで嗜好用大麻を合法化しようとしていますが反対意見も多くあり、トップ医療機関は大麻がもたらす健康被害を理由に大麻を合法化する緑の党の法案を指示しないと述べています。
大麻合法化による経済効果と現在収益を独占している犯罪組織の撲滅、粗悪な薬物による健康被害をなくすことを目的とした本法案の行方を見守りたいと思います。
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