この記事は、CBT(カンナビトリオール)とは何かについて解説した記事です。
結晶化を防ぐ効果があり、CBDとの組み合わせでアントラージュ効果を発揮することから、高濃度ベイプとの相性が良いCBT。
そんな、CBCの効果・機能性、CBDとの違い、作用機序や法規制についてなどを網羅的に説明しています。
また、CBD原料に関する詳しい情報をお探しの方は下記よりご覧ください。
1. CBT(カンナビトリオール)とは
CBTとは、カンナビトリオール(Cannabitriol)と呼ばれ、大麻に含まれる天然のレアカンナビノイドの一種です。大麻中に含まれる濃度は非常に薄く、抽出するのが困難な物質とされています。
分子構造はTHCに似ていますが、その効果はCBDに近いとされています。
CBTは1966年に日本人研究者(北海道大学の小幡、石川)により初めて発見され、それ以降も研究が進められています。
現在までに9種類のCBTが発見されていますが、そのうちの1つCBT-C(カンナビシトラン)は、大麻以外でも発見された唯一のカンナビノイドということで大きな注目を集めています。
CBT-Cは、中国伝統医学(TCM=いわゆる漢方薬)に用いられるシャクナゲの一種からも分離できることがわかっており、この事実は、カンナビノイドが他の植物にも存在することを示しています。また、CBT-Cは、CBDの前駆体であるCBDA(カンナビジオール酸)から生成されています。
2. CBTの効果・機能性
CBTの効果は、明確には確定していませんが、CBDと類似しており、以下で示したような効果が報告されています。
- リラックス効果
- 鎮痛作用
- 緑内障に有効な可能性
- 乳がんに有効な可能性
2-1. 緑内障に有効な可能性
大麻研究で有名なMahmoud Elsohlyが実施した研究では、ウサギの眼圧(IOP)を低下させる効果があることがわかりました。
緑内障は眼圧が高まることで、視神経が傷つき、視野(見える範囲)が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気のことです。
ウサギの眼圧が低下したという研究結果から、CBTは緑内障の抑制に効果が期待できると考えられています。
【出典】https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3109/02713688409000797
2-2. 乳がんに有効な可能性
2021年の研究で、乳がん治療の新たな選択肢になる可能性があると結論付けています。
研究チームはCBTが「現在の乳がん治療に使用されている抗エストロゲン剤であるタモキシフェンよりも強力な阻害効果を持ち、乳がん治療の新たな選択肢になる可能性がある」と述べています。
乳がんは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンがエストロゲン受容体に結合し、がん細胞が増殖することで発症します。
研究では、CBTにはエストロゲン受容体阻害性があることが明らかにされました。
【出典】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33563181/
3. CBTの作用機序
CBTの作用機序を示した研究等は、現在見つかっておりません。
しかし、鎮痛効果やリラックス効果といったCBDと類似の効果が報告されているため、その作用機序はCBDと同様のものであると考えられます。
CBDは、カンナビノイド受容体であるCB2に結合することで、その作用をもたらします。
CB2は脳などの中枢神経で多く発現することから、強く精神に影響を与えます。
CBTも同様に、CB2に働きかけていると考えることができます。
4. CBTの化学構造
CBTの化学式はC22H34O2、モル質量は330.512g/molです。
CBTは、実際の効果に関してはCBDと類似していますが、構造的にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)に近いという特性を持っています。
5. CBTとCBDの違い
CBTとCBDの主要な違いは、化学構造、結晶化のしやすさにあります。
CBDは大麻草から抽出可能な天然のカンナビノイド、CBTは化学合成して作られる合成のカンナビノイド、という点が大きな違いです。
共通点としては、鎮痛効果やリラックス効果といった機能性があります。THCのような独特の活性物質は含んでおらず、むしろTHCの作用を防ぐ可能性があるといわれています。
一方、違いとしてはCBDは結晶化するという特性を持っていますが、CBTはそうではありません。
高濃度のリキッドベイプを製造する際に、この特性の違いを理解しておくことは、重要であると言えます。
CBTは大麻に自然に含まれているため、本来は合成カンナビノイドではありませんが、とれる品種が限られていることや、大麻中のCBTの濃度が非常に低いことから、CBDやCBGなどの別のカンナビノイドから変換されて生成される場合もあります。
6. CBTの安全性と副作用
CBTは、まだ新しいカンナビノイドであるため、その安全性を証明するような研究等は見つかっておりません。
ただ、CBDと同様に精神活性作用がないことから、その安全性は高いものと考えられます。
7. CBTの希少性
大麻中にわずかな量しか含まれていないCBTを、水素化して化学合成を行っているため、その希少性は高いと言えます。
8. CBTの可能性
CBTは、医薬品の市場を開拓できる可能性があります。
年間6万人以上が診断されている乳がんに対して有効性を示している点が大きいな成果と言えるでしょう。
乳がんへの代表的な既存薬であるタモキシフェンは、長期にわたる治療には重大な副作用が伴うため、そのようなデメリットのない代替薬の開発が急務となっています。
また、2011年の研究では、中国のツツジからCBT-Cと同じ化合物が分離されたことが確認されています。ツツジは、伝統的な中国医学で呼吸器疾患(喘息や気管支炎)、関節痛、鼻詰まりの治療、心臓疾患など様々な疾患の予防と治療に用いられてきました。
CBTの一種であるCBT-Cは、上記のツツジの治療能力を支えていると考えられます。
このように様々な疾患に対して有効に作用する可能性のあるCBT-Cは、今後の医薬品マーケットを創出するポテンシャルを秘められていると言えるでしょう。
9. CBTは違法か?
2024年5月現在、違法ではなく、日本においては合法で利用することができます。
精神活性作用はなく、むしろTHCの働きを抑えることから、規制のリスクは低いと言えるでしょう。
またCBT以外で、現時点でどのカンナビノイドが規制されているのか、網羅的に知りたい方は以下をご覧ください。
加えて、個別成分ごとに、規制状況や効果・機能性等を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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10. CBTは薬物検査に引っかかるか?
CBTに関する薬物検査の情報は、現在見つかっておりません。
接種した際の機能性に関しては、CBDに近いですが、その化学構造はTHCに近いため、THCの薬物検査に引っかかる可能性は考慮しておく必要があるでしょう。
11. CBTの商品事例
CBTは、国内外で原料販売がされて始めているものの、CBD原料ほどの流通量ではありません。
カンナビノイドの世界有数のサプライヤーの一つである、GVBバイオファーマでは、これから販売が開始されるようです。
https://www.gvbbiopharma.com/product/cbt-isolate/ より引用
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